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SUPER EUROBEATvol.205レビュー③

ノンストの制作期間ですが、ちょっと作っちゃ放置、また暫くして弄っちゃ放置と、もうどの過程においても放置と隣合わせで、結局完成までたどり着く方が稀(ちなみに昨年末の奴は半年程度)
もともと飽き性ってのもあるんでしょうけど、もう少しこの放置という無駄な部分を無くして、もっとスマートにビシッとカッコ良くスタイリッシュに颯爽と作り上げたいんですけどねー…でも多分無理だ(笑)

相変わらずパンニング苦手なのよと嘆きつつ、SEBvol.205の続き。

AVCD-10205_20100706235430.jpg

今日はtr.9からラストまでの評価ありのレビュー。
以下、本当に興味のある方のみお進みください。


9.SOMEBODY TO LOVE/ DAVID DIMA B
(DAVIDE DI MARCANTONIO-SJOERD VERMAAK)
このところ低速路線の多いDIMA MUSICですが、今回もその手の路線。以前のレビューでも触れましたが、201からのこのレーヴェルの低速路線のほとんどがいつもの楽曲のBPMをただ引き下げただけ、このBPMにした必要性は?なんて詰問したくなるような内容でしたが、今回はこの早さにもある程度納得出来る仕上がり。

イントロは重苦しさと摩訶不思議さが入り交じったフレーズに始まり、続くパートではインパクトのあるギター&ベース、やや刺々しいヴォーカルと加わり冒頭から続く重苦しさも更にアップ。
そうした雰囲気の中、サビフレーズを交えつつ少しずつ勢いを強め、遂にはよっこらしょと重い腰を上げてリフに突入。

曲の早さは異なりますが、このリフの雰囲気としては同レーヴェルのYOKO/ DAVID DIMAに近いものがあり、イントロの流れそのままにやや暗めの哀愁メロディを展開。このリフも32拍シンセのみで展開したあとに、更にもう32拍、今度はギターをバックに従えてという構成ですが、これが大正解。
この泣きのギターが加わることによって、シンセのみの時に感じた多少の物足りなさは解消され、また楽曲の哀愁度も大きく上昇。これまでの中途半端な微哀愁路線とはまたその印象も違ってくるかと。

ヴォーカルパートは、BPMが変わろうともやっぱりマイナー気味のAメロに始まり、あくまでも聞かせることを重視しての内容。そのAメロからBメロへ移行した時点では両パート共にその差分少なく、これで果たしてサビまで持っていけるのかしらと不安に感じたりもしましたが、Bメロラストにかけて一気にギアを上げて楽曲を盛り上げてくれるので心配ご無用。

サビはそれまでの重厚哀愁路線に、STARMAN/ JIMMY BRAVOを彷彿とさせるような明るさが加わり、華やかささえ感じるほどの盛り上がり。段階的に高まりを見せる中盤、後半の流れ、また最後の方に仕掛けられたDIMA節なども良いアクセントに。

これまではどうしても聞き手の皆さんの耳に合わせていかようにも歌います的、受動的な作品が多かったですけど、今回は逆に能動的、自らの主張を軸にサビまで歌いきっているような印象。この辺り、やっぱりこれまでの微哀愁低速楽曲とは一味違います。

欠点といえば…何もこれはこの作品に限ったことではないのですが、低速であるせいでEXTENDEDに面白みが感じられないということでしょうか。
低速=どうしても1コーラスが長くなる、加えて本作ではリフ二段構成で更に長くなってしまい、約6分という尺にもかかわらず実質3コーラスのみ。
もともとEXTENDEDが面白いレーヴェルではないですけど、この辺りもうちょっとどうにかして欲しいなんて思ったりも 。



10.LITTLE LIES/ SARAH (D)
(M.FARINA-F.SERRA)
以前の配信レビューより再掲。
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こちらはカタログNO.ARD1378と最新、リメイク・別ver.続きの中では貴重な純粋な新曲。
この名義といえばJカバーもあった'CAUSE THE NIGHTやCALL MY NAMEといった哀愁ど真ん中路線から上にも書いたYOU ARE ALWAYS ON MY MINDやCOME WITH ME LET IT BEといった明るい~ミーハー路線と割と幅広くこなしてきましたが、今回はちょっと違うようで。

こちらのイントロはまたしてもいきなりヴォーカル登場とインパクトのある出だしで、FARINAさんコーラスやピアノ伴奏を従えなかなかキャッチーな掴み部分。
その後はちょっとアラビアンチックなフレーズを絡ませ、左右にvo.を散らしたパートが続き、終始朗らかな曲調で進行。

そんなイントロを受けてのリフは当然と言うか、その雰囲気そのままの朗らか平和路線。上の作品と比べ多少しっかりとした音色で構成されてはいますが、こちらも相変わらずの低速路線(BPM142)で早くも苦笑い。
確かに聞きやすいメロディ、音使いではあるのですが、上の作品を聞いた後となるとSEBvol.204などと同じく「またか!」と思ってしまうわけで。シンセ32拍+vo.載せシンセ32拍と構成も大差なく、差別化出来ているとは言えず。

リフ以降に関してはゆったりとしたリズムの中、明るさ・微哀愁が入り交じるAメロから途中コーラスも加わりながら進行。かなり長めのそのAメロからするとBメロは一般的な長さですが、そこで少しずつ勢いを強めて行き、ちょっとスペーシーなSEを絡めながら流れるようにしてサビへと移行。

そこから始まるサビは伸びやかなvo.に爽やかさメインで構成され基本的には上の作品同様。こちらの方が気持ち力強さを織り交ぜて差別化を図ろうとしていますが、その分突き抜けた感じが損なわれてしまっており、盛り上がりに関してもやや劣ってしまっているのが気になるところ。

それでも上の作品などと同じようにローテンポ路線、明るい曲調が好みなら…と書いたものの。
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一年以上も前の作品をわざわざ引っ張り出してきて「果たして偶然なのか否か!?」は無いわ、ホント(苦笑)



11.IT’S ALL UP TO YOU/ CY-RO C
(ACCATINO-RIMONTI-FESTARI)
片やBPM165の作品があると思えば片やBPM128の作品と、日本-ブラジルほどの真逆さで耳の方がなかなかついて行けなかったりするのですが(^^;)
こちらはカタログ未掲載のエナアタ最新ナンバー、まさかの超低速路線。

くぐもったようなエフェクトを用いたイントロに始まり、どこか懐かしい感じするパーカッションやバスドラを挟み、更には軽快なピアノ伴奏と続き、80’sっぽさを随所に散りばめたイントロ。

そんなイントロを踏んでからのリフは、最近のお馬鹿・アグレッシヴ路線とは対極に位置するような作りで、あのCRAZY FROG/ AXEL F.を思わせるようなメロディが印象的。また柔らかめの音色で構成されているため、従来作品のように明らかに聞き手を選ぶなんてことはなく、このメロと合わせて万人受けしそうな仕上がり。

とイントロ~リフと概ね無難にこなし、Aメロ以降もまぁ順当に、特に冒険はしないもののサビまで突き進んでいくのですが、ただヴォーカルに若干の難有りというか。CY-ROという名義通り、歌っているのはいつもの狂った声のあの御方なのですが、これが低速となるとどうしてもそのクドさが気になってしまいます。
そう感じないようエフェクトを用いたり、歌い回しを少し変えたりしてはいるのですが…無理してこの名義、vo.に拘らず、RICK CASTLEの人に歌わせても良かったんじゃ、なんて思ったりも。

どうも下世話な大衆食堂に無理やりフランス料理を作らせたみたいな作品ですが、ヴォーカルが若干気になることを除けば、全体としてソツなくまとまっており、非常に耳に馴染みやすい作品に仕上がっているかと。
こういう作品ばかりでは困っちゃいますけど、たまにやるなら。



12.KISS MY BOO BOO/ MOM AND DAD C
(LEONARDI-FOGLIA)
前回お休みだったSINCLAIRE STYLEですが、今回はトリ収録と好位置をキープ。歌うは見慣れぬMOM AND DADなるユニットと聞く前からしてかなり期待していたのですが、では実際どうだったかと言うと…

イントロ前半は、細かく震わしたフレーズに何度かタイトルコールを乗っけるも基本的には物静かな雰囲気。ただ10秒付近から、LIVE IT UP!でも見られたベースが加わり、一気に楽曲の勢い、躍動感も上昇。

そんなイントロのためを踏んでからのリフは、それまでの勢いを一切殺すこと無く、出だし“ドレミファ…”から駆け上がるように元気よく発射。威勢のいいメインのメロに、道中マハラジャよろしくフォー!サンプリングや叫び声、笑い声なども加わり、さながらおもちゃ箱を派手に引っくり返したような賑やかさ。

これだけ書くともうこのリフだけ満点!となるのですが、ただ一方でメロディに今ひとつキャッチーさが感じられず、これだけの勢いがあるにも関わらずもう一度聞きたいという気分にはなかなかならず。
どうも元気の良さだけが一人歩きして、そのキャッチーさを置いてきてしまった、そんな印象。

その一人歩きはヴォーカルパートに関しても同様で、特にBメロ~サビと明るい曲調とは裏腹にやや空回り気味。跳ねるようなヴォーカルにこれまた跳ねるようなバックトラックと役者は揃っているにも関わらず、今ひとつ心に響いてこない…曲調こそ異なりますが、やっぱり似た様なタイトルのKISSY BOOM BOOM/ QUEEN26などと比べるとサビでのキャッチーさは劣ります。

この常に上を目指していく姿勢のままリフ~サビともう幾らかのキャッチーさがあれば。以前のSUPER EUROBEAT/ NIKO同様、後半キー上げパートがあるのは◎。



14.TAKE A LOOK IN MY HEART/ DESIRE’
(L.GELMETTI)
いくつかver.があるので、配信のBOSSAver.含めそれぞれ別個に記載。

SEBver.(0:00~4:06)
まず最初のこのver.、感じとしてはPHIL&LINDA路線といえば分かりやすいでしょうか。BPMは142と原曲(138)よりも多少早めのリズムでの展開、バイオリン系統の音色に彩られたイントロを踏んでからのリフは最近のEG楽曲というよりは、以前のTIME楽曲を思わせるシンセで構成され、肩で風を切っていくがごとく颯爽と駆け抜けていく仕上がり。

一応は新人のDESIRE’も、そうしたおしゃれな曲調に即してバッチリ歌いこなしており、VANITY名義の時とは違って…じゃなかった、新人らしからぬ歌い回しで終始聞き手を魅了し続けてくれます。
4分という短い尺の中でも、あの手この手と様々な手法が盛り込まれており、このアレンジ、歌い回しと合わせて飽きを全く感じさせない作品に仕上がっています。
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HEALINGver.(4:35~8:31)
シークレット・トラック扱いのこのver.、CDで聞いている分にはこの間の30秒間の無音状態が邪魔でしょうがなかったりするのですが(苦笑)
こちらは上よりも更に抑えた、原曲とほぼ同等の早さでの展開で、前半躍動感のあるアレンジを聞いた分、余計に落ち着いたアレンジに聞こえます。

上がバイオリン主役だったのに対し、こちらの主役はアコースティックギター。またパートが進めばそうしたギターにピアノも加わり、シンプルな味付けながらも高級感漂う仕上がり。
こちらの見所は2:30~のパートで、まるでジャズミュージックを思わせるつき崩したピアノに次第に絡んでくるギター、高まりを見せたあと裏を書くようにしてバック弱めの変型サビ→通常サビで最後の盛り上がり→消え入るようなアウトロと、制作者のセンスが存分に発揮された作りで完全K.O.(笑)
この辺りの強弱の付け方、曲の見せ方はさすがといったところ。
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BOSSAver.(配信/ 4:09)
SEBver.、HEALINGver.と来てさすがにもう弾切れでしょ、なんて気持ちも無くはなかったのですが、そうしたこちら側の勝手な予想を見事裏切ってくれたのがこのアレンジ。

BOSSAというver.名通りイントロからパーカッションがあちこちに散りばめられ、終始ゆったり、のんびりとしたリズムで進行。BPM的には上のHEALINGver.と同じ138であるもののその印象は大きく異なってきます。
流れるようなメロディとハイハットで躍動感を持たせたヴォーカルパートの対比も素晴らしく、その両者を上手く結びつけるヴォーカルの存在も二重丸どころか三重丸ぐらいあげたいぐらいの素晴らしさ(笑)

いやしかしやっぱり歌上手いわ、ELENAさん…え、新人?



<チラ裏妄言コーナー>
201から突如として始まった低速路線。
今回の3Bの2曲やエナアタ、最近のDIMA MUSICやSPEED DEMONの存在などを見るに、@社側から「低速楽曲を作れ」なんて指示が出ている…なんて思ってしまうのですが、もし仮にそういう指示が出ていた場合、レーヴェル側はどこまでそれに納得しているのか、なんてつい考えてしまうわけです。

結局そういう指示とレーヴェル側の「こういう作品を作りたい」という意思が合致していれば何の問題はない、どのレーヴェルも偶然、全く同じタイミングで低速楽曲が作りたくなったんだと納得しますが、もしそうで無いのなら。

「自分たちの作りたい音楽、作れてますか?」と何故か急に久米田先生化しつつ、ふと思ってしまうわけです。

懲りもせずずーっとSEBを買い続けてますけど、やっぱり「7Aが人に聞かせたい作品」が聞きたいのではなく、「イタリアのレーヴェルが作った作品」が聞きたくて買っているわけで。
翻って今のSEBを見るに「レーヴェルが作った作品」がどれぐらいあるのか…うち半分は「作らされた作品」なんじゃないかと、沼地のような淀んだ心の持ち主のこのクソ管理人は思ってしまうのです。。。

曲を作る=職人なのだから、やはり自らが本当に作りたいものを作っていって欲しいのです。
そこには良い意味での頑固さを持って――例えば「この曲、以前のあの曲に似ているからボツね」なんて言われても「俺が作りたい曲はこれなんだ!」と言って突っぱねるぐらいの――制作にあたって頂きたいのです。

200番代も今回のvol.205で半分が終了。充電期間後の飛躍に期待して聞いてみれば、毎回毎回
パッとしない内容が続き「SEBクオリティ落ちたね」と言われても否定出来ないほど。
マンネリに陥らないために変化をつけること自体は良いと思いますが、それに拘り過ぎて本当にやりたいことを見失わないよう各レーヴェル留意し、クオリティアップに努めて頂きたいと思うわけです。


――という耄碌爺さんの戯言なのでした。終わり。

owari.jpg
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No title

SEBのクオリティ落ちたね>たしかにそう思わざるを得ないというか
レーベルによって得手不得手があるわけで・・・。
SEB206のトラックリストに至ってはJ-EURO?が2曲も・・・
もはや7Aの手によって・・・なんて言われる日も近いんじゃないかとか危惧してしまいます。

No title

こんばんは、猫です。

>クオリティ
目に見えてガクンと落ちたわけじゃないんですけど、でも何となくやる気が無いというか、覇気がないというか。
聞いていて元気が湧いてくるような、さぁやるぞ!と意気込みたくなるような曲が殆ど無いんですよねー。

各レーヴェル、それぞれ試行錯誤してマンネリを打破していくのは良いと思うのですが、こうした変化が果たしてどこまで自発的なものなのか…

>7A
以前もナンテンマンねじ込もうとしてましたし、要はそういうCDにしたいんじゃないんでしょうか、あの人。
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