FC2ブログ

SUPER EUROBEATvol.205レビューまとめ

リンク用まとめ記事です。

AVCD-10205_20100706235430.jpg


1.THE RACE IS GAME/ DAVE RODGERS C
(G.PASQUINI)
今回のSEBの初っ端を飾るのはこの曲。以前の公式blogでの記事にもあったように@社の倉庫で放置プレイされていたらしいのですが、「このままお蔵入りにしておくのは勿体無い」という理由で収録と相成った本作。
DAVEのナンバーでは以前もLOVE IN THE ELEVATORが同様の扱いを受けていましたが、曲数が多いだけにこういったお蔵入りも多いのでしょうか。

で肝心の中身。ライナーでは中近東辺りをイメージさせるようなオープニングとありますが、どちらかと言えば三味線のような音色に彩られ、同レーヴェルのPLEASE DON’T GO/ MANUELにも似た和テイストなイントロ。
その後は彼の作品らしくギターが連綿と続き、激しさと独特な怪しさを振りまきつつの展開。やや長めの尺のイントロで息を整え、SUN IN THE RAIN/ MANUELでも見られたフレーズを挟んでからリフへと移行。

準備万端で迎えるリフは、果たしてアグレッシヴ路線で一安心…なんですが、「おおっ!」と唸るような内容であるかと言うと微妙といったところ。
シンセとギターの組み合わせで厚みに関しては最近のA-BEAT楽曲同様に文句なしなのですが、ただいかんせんメロディに難有りといったところで、おそらく同時期の作品であろうLUCKY MAN/ DAVE RODGERS以上にラインの動きに乏しく、私みたいなメロディ大好きっ子からするとちょっと退屈に感じてしまいます。
似た様なフレーズで押して来る辺りは彼らしいと言えば彼らしいのですが、もう少し起伏を持たして欲しかったところ。

ヴォーカルパートに関してはメインvo.とセルフコーラスの組み合わせで複合的に展開、深みのある出来で魅せてくれますが、ただ通しで聞いていて感じるのは得も知れぬ消化不良感。
たしかにAメロ、Bメロとリフからのアグレッシヴ路線を崩さずソツなく歌いこなしており個人的にも満足しているのですが、一方でサビはいまいち爆発力に欠けるというか。
決して手を抜いて歌っているわけではないのでしょうけど、似た様なタイトルのTHE RACE IS OVERなどと比べると今いち乗り切れていない、突き抜けた感じに欠けるため、どうしても物足りなく感じてしまいます。

全体的に悪くはないのですが、DAVEの作品の中においては可もなく不可もなくといったところでしょうか。リフ・サビともにもう一押しあれば。
長めのEXTENDED尺、ギターソロ、エフェクトパートがあるのは◎。



2.EVERGREEN/ KAREN (A)
(G.PASQUINI-S.OLIVA-F.RIZZOLO-L.FRASSETTO-A.CONTINI-F.CONTINI)
以前の配信レビューより再掲。
------------------------------------------------------------

で未収録その②。上の作品同様、製作クレジットにはやたら豪華なメンツが記されていますが、一聴してそれも納得。と同時に収録しなk(以下省略)
上が攻撃的哀愁路線だったのに対し、こちらは対照的に明るいミーハー路線。

曲の出だしはちょっと高めのうねるようなフレーズがちょっと所在なさげに流れ、序盤は物寂しい雰囲気。ただ10秒を過ぎた辺りからピアノ伴奏にヴォーカルが登場し、曲は一気に上向きに。

そんな段階を踏んでから始まるリフは、聞いた瞬間、一体どんなDAVE&DOMINOが始まるんです?なんて思ってしまうような作りですが(笑)、こちらも同じく耳あたりの素晴らしいシンセにどこまでも明るく突き抜けるようなメロディと畳み掛け、引き合いに出して申し訳ないけど最近のA-BEATとは比べものにならない程の存在感を誇示。
既視感あるメロディながらも、この分厚い音色のおかげで余計なことを考えてしまう前に納得してしまいます(笑

そんな中身ギッシリなリフに対して、ヴォーカルパートもなかなか負けず劣らず主張しており、やや抑え気味ながらもテンポよく歌いこなすAメロから、続くBメロでは“try”で多少抜きながらも進むごとに次第に加速して行き、そのままサビまで一直線。

上の作品と比べるとBメロからの爆発力はやや劣りますが、それでもおしなべて高い位置をキープ、あくまでも堂々したヴォーカルにキラキラしたフレーズ、他にも右寄りうねりフレーズや“HURRICANE”なんて歌詞も登場しとにかく耳の離せない内容。

タイトル“EVERGREEN”とは“常緑樹、いつまでも新鮮な、衰えを知らない”といった意味なのですが、まさにそのタイトル通りの華やかさ、爽快感。
この時期ではLOOKIN’ AT THE SUNやザキヤマさんUNTOUCHABLE LOVERが抜群にお気に入りなのですが、それらの影を脅かすほどのクオリティ。当然お気に入りです♪



3.YOUR BARBIE GIRL/ VICKY VALE AAA
(MATTEO RIZZI-CLARA MORONI)
このところ自分好みの作品が続き、間髪空けずのリリースラッシュに嬉しい悲鳴状態なのですが(笑)最近の傾向としてはITALO BEAT BOYやSTAR HEART、DO WITH MEなどのような聞かせることに重点をおいた作品が割合としては多いのですが、ただ今回はSUNDAY MORNING寄りの疾走感重視での展開。

ますイントロですが、聞いた瞬間「SEBvol.201辺りにもこんな感じのイントロの曲なかったっけ…?」なんて思ってしまうような内容ですが(笑)、それに少しも怯むこと無く、あくまでもギターを交えつつシリアスに進行。サビでのフレーズを適当に散らしながらジワジワと勢いを強めつつ、そのまま滑り出すようにしてリフをスタート。

今回のリフは前回DO WITH MEなどと比べるとやや頼りなさの残る音色での構成ですが、持ち前の疾走感を以てして、その頼りなさを感じさせる前にあっという間に展開。メロディはSUNDAY~よりもだいぶ哀愁がかっており、感じとしてはvol.201収録のYOU ARE MY WONDER/ QUEEN26に近しい内容。

リフ以降ですが、Aメロは哀愁・ポップどっちつかずのニュートラルな位置で歌いこなし、聞き手をして本作がどの方向に進むのか一瞬分からなくなるような作りですが、そんなことお構いなしにこれまた息付く間もなくBメロへと直行。

本作のポイントを挙げるとすればこのBメロからの盛り上がり具合でしょうか。上に書いたQUEEN26のナンバーなどもそうでしたが、このパートの切替からサビにかけてのワクワク感は他の作品の追随を許さず、リフの時点では「ふーん」なんて思っていた人も思わず聞き入ってしまうほどの仕上がり。
また個人的にDIMA顔負け、バックで激しくうねるフレーズがお気に入り。このフレーズも最終的には一つに収束、続くサビの盛り上がりに大きく貢献。

サビはサビでバックで時折鳴る、ちょっとペニャっとしたシンセが気になるものの、SUNDAY~などと同じように鋭く斬り込んでいき、前半で明るく展開したかと思えば中盤、後半でしっかり哀愁らしさをアピールと一口で二度美味しい作り。
多少泣きを入れつつも主張すべきところはしっかり主張する、MORONIの貫禄ある歌い回しも聞きどころの一つ。



4.PLASTIC/ HOTBLADE B
(S.CASTAGNA-C.CODENOTTI-E.SOMENZI)
このところ新人発掘に余念が無いといえば聞こえは良いですが、その実、歌っているのは…と突っ込むのは野暮ってもんでしょうか(笑)前回SEBvol.204収録のJAGERに続く、SCP男性vo.の新名義による本作。

で曲の方ですが、相変わらずイントロからして投げやり気味で聞いていてあまり面白いと感じないのはいつも通り。いきなりヴォーカルの掛け合いに始まり、その後ギターフレーズで落ち着かせてからフレーズで弾みをつけ、一気にリフへと雪崩込むという構成。

今回のリフはvol.201収録のROCK BEATIN’ WILD程ではないものの適度にギターを効かせた、なかなか重厚な作りとなっており、メロディラインはお世辞にも面白いとは言い難いですが、その勢いの前に思わず聞き入ってしまいます。

激しいリフからするとAメロは一気にトーンダウン。リフからの流れは完全に途切れてしまいますが、押し殺したような歌いまわしでジワリジワリとパートが進むごとに持ち直していくのが本作の持ち味。
基本的にはGO2のスタイルをそっくりそのまま踏襲しており、Bメロではメインにコーラスと加わり、また過去のRAISIN’ HELL/ FASTWAYをかすめながらどんどん賑やかに盛上げつつ景気よく展開。

順当にテンション上げてついに始まるサビはかつてのBLOOD on FIREでヒントを得た…かどうかは分かりませんが、曲の要所要所に合いの手のように掛け声が入り、サビでの盛り上がりだけでなく、このパートのテンポの良さにもばっちり貢献。
バックでギターを鳴らさなかったのがちょっぴり以外でしたが、それでもそんなことお構いなしに強気に攻め立ててくれるので無問題。

やってることと言えばほぼマンネリGO2楽曲と変わらないのですが、最近はそういった作品もリリースされていませんでしたし、結構新鮮に感じるかも(笑)
ただvol.201から続くやっつけバンザイEDIT=EXTENDEDにはただただ苦笑い(^^;)最悪イントロは今のままでいいので、もう少し尺の方に気を遣って、そういった面における楽曲の面白みも盛り込んでくれると嬉しいのですが。


5.YOU ARE ALWAYS ON MY MIND/ RADIORAMA (D)
(M.FARINA-F.SERRA)
以前の配信レビューより再掲。
--------------------------------------

以前も触れましたが原曲はEURO PANIC!vol.5収録のSARAHのナンバー、カタログNO.はASIA1180、アナログではHERO SAMURAIやLIVING IN THE JUNGLEなどと一緒に収録されていました。

以前のそれが爽やかながら微かな哀愁を残した、心に染み入るリフ、やや素人くさい歌いまわしながら臆すること無く歌い上げるvo.、疾走感を以て突き抜けるようなサビを演出と個人的にこのシリーズでも超が付くほどのお気に入り曲。
そうした完璧な内容の作品に敢えて手を加えるとなると…8割方不安な気持ちになりつつ耳を通してみたのですが、実際その不安が的中してしまったと言うのが聞いてからの感想。

イントロは以前のIN THE HEAT OF THE NIGHT/ ASIA GANGなどと同じようにハイハット、ベースのみとシンプルな構成。冒頭しばらくそうしたフレーズで息を整えつつ、だんだんと細切れ状になった歌声が散りばめられて行き、エフェクトを掛けたBメロラスト部分をかすめたかと思えば直後に軽めのパンニングフレーズでワンクッション。

そんな丁寧なイントロにいくらか感心しつつ続くリフにも期待していたのですが、これは…原曲はメロディで爽やかさ・幻想的な雰囲気を醸し出しつつ、それを強気なベースが覆い、私のようなメロディ志向の強い人はもちろん、アグレッシヴ好きさえも唸らせる内容でしたが、今回はこのアグレッシヴ部分を徹底的に排除。

リスニング志向の強いアレンジと言えば聞こえは良いですが、幻想さは残っているものの勢いは大幅にダウン。大きく改変されたメロディもお世辞にもキャッチーとは言い難く、リフ全体としてまるでイントロの延長線上のような、いつ本リフが始まるの?なんて思ってしまうような作りになってしまっているのが残念。

BPMは158から144へと大きく引き下げられていますが、ヴォーカルパートに関しては概ね原曲と同じような印象。明るさ重視のAメロから一転、Bメロでは微かな哀愁を漂わせ
おや?と思ったが直後、ラスト部分で急速に方向転換、再び明るく伸びやかなサビを展開。

リフ同様、ベースをはじめバック部分の影は薄まり、元の息つく間もない目まぐるしさといったものは失われてしまいましたが、聞き手を選ばず「良いなぁ」と思わせる要素は健在。
どちらのver.もポイントはサビ終わり、再び顔を出す微哀愁部分です(笑)

NEVER ENDING LOVEなどと同じように他社盤収録だからなるべく元のメロディは無くすように…と指示されているかどうかは知りませんが、個人的にこのリフは原曲のそれが大好きだっただけにちょっと受け入れられませんでした(なんだか思い出は綺麗なままにしておきたかった、そんな気分にも(苦笑))

クセのない作品なので原曲を知らない人や、この曲はこの曲と捉えられる人なら難なく馴染めるかと。



6.NOBODY LOVES ME LIKE YOU DO/ ESTER B
(S.OLIVA-A.GATTI)
どうもGGMの女性vo.というとLOLITA、DOMINOのイメージが強すぎるせいか、それ以外の人となると「あのあの、えーとえーと…」と散々悩んだ挙句、結局良く思い出せなかったりするのですが、このESTERさんも思い出せなかった人のひとり(ゴメンナサイ)
ブックレットによれば「MY LUCKY STAR」「NEVER GONNA GIVE UP」に続く作品で、今回で3作品目。

曲の方ですが、オープニングはいきなりヴォーカルが登場し、ハミング、軽めのピアノ伴奏、眩しいフレーズと続き、イントロの段階から何とは無しに本編の方向性を感じ取ることが出来る作り。
その後は冒頭の雰囲気とは対照的に、強めのベース+リバースしたようなフレーズの組み合わせで、多少暗めの曲調にシフト。

もちろんそのままの調子で本編も展開するなんてことはなく、リフに入れば冒頭の曲調へと回帰。若干蔵出し気味な気がする収録の本作、リフを構成するシンセは前2作品と同じでやや薄味、のれんに腕押し的頼りなさは残るものの、絶えず細かく刻んだフレーズが次から次へと飛び出してくるので当初感じた物足りなさも聞いているうちに気にならなくなってくるかと。
メロディもポップ重視でありつつ、でもそれだけに終わらず、随所で攻めの姿勢を窺わせるところに好感が持てます。

ヴォーカルパートに関しては前2作品同様の出来といったところで、ヴォーカルの魅せ方を心得た製作陣のアレンジ手法が際立つ仕上がり。可愛らしいヴォーカルで適度に媚を売りつつ、ただポップに傾倒し過ぎること無く、程々のところでアグレッシヴ要素、微哀愁要素と盛り込み、Aメロからテンポよく展開。
イントロの段階ではポップ一辺倒、可愛らしく展開すると踏んでいた分、余計にこの攻めの姿勢は意外に感じちゃいますね。

軽めの哀愁で起伏を持たせた後のサビは、ヴォーカル映えも素晴らしく、またバックには従来パートで見せた様々な要素が入り交じり、ハミングコーラスなども手伝ってかなりの賑やかさ。
2コーラス目サビ後のパートやアプローチの異なるバックコーラスの存在、後半のサビアカペラパートなどなど聞きどころも多い点もお気に入り♪



7.LITTLE LITTLE STAR/ JAY LEHR D
(S.CASTAGNA-C.CODENOTTI-F.LEHR-E.SOMENZI)
JAY LEHRと言えばI’M ALIVEやBRIGHT TIMEなどどちらかと言えばミドルテンポ路線、聞かせることに重きを置いた作品を数多くリリースし、当然ながら今回もそのような路線で展開すると思っていたのですが…それがどうも違うようで。

イントロは軽めのギターのカッティングにウニャーって感じのSEがついて回り、幻想さとテンポの良さを同時にアピール。そんなパートもたかだか10秒ほどで終わり、直後にはシンセを全面に押し出し、そこにベースが加わり楽曲はどんどん加速していくのですが、まぁこれが早い早い(^^;
測ってみればBPM165、このアルバムだけでなく彼がこれまでリリースしてきた作品の中でも最速。デフォでこの早さの作品というとCHEMICAL LOVE(DELTA)やGO SPEEDY RACER GOぐらいでしょうか、かなりのスピード。

低速か高速、この極端さに多少苦笑いしつつ続くリフを聞いてみたのですが、これがもう思わずイントロの続きかと思ってしまうほどのつまらなさ。そう感じるのも至極当然の話で、このリフはイントロと構成は全く一緒、シンセ部分と合間のフレーズの勢いをそのまま強くした格好。

たしかに前回のJAGERのナンバーのように全面的に爽やかさ推しのリフではあるのですが、常に似た様なフレーズの繰り返しで面白みのある作りとは言えず。このBPMだからこそ勢いがあると感じるけど、これがいつも通りのBPMだったら…何となく早さで誤魔化しているんじゃ、なんてつい思ってしまいます。

ここまでだいぶイレギュラーな作りで頭の中?で一杯なのですが(笑)、ヴォーカルパートもやや風変わりな内容で更に?追加。AメロBメロと、ARENA69もビックリなエフェクトvo.でかなりゆったりとしたリズム打ちでの展開。このエフェクトでイントロ前半のような幻想さを打ち出そうとしたのでしょうけど、個人的には何となく漠然とした感じに聞こえてしまい、リフからの流れも途切れてしまった点含めイマイチ。

どうもらしくない事ばかり続いてなかなか馴染めない本作ですが、サビにかけての盛り上がり、グルーヴ感は最高。足取りのしっかりとしたベースに高音域で響き渡るシンセ、SE、そしてそうした賑やかな取り巻きの中で飄々と歌いこなすvo.と三者三様、それぞれが持ち味を発揮しており、リフなどとは対照的にかなり聞きごたえがあります。

出来る事ならサビでのこの盛り上がりを他のパートでも持たせて欲しかったところ。
4曲目同様、アウトロもへったくれもないEDIT=EXTENDEDは改善の余地あり。



8.LITTLE LOVE/ SARA (B)
(ALESSANDRO GILARDI-CLARA MORONI)
以前の配信レビューより再掲。
--------------------------------------

DELTAのSARAさん。リリース数はそれほど多くないもののそのほとんどがかなりのクオリティで多数の名曲を担当した名義、今回はSEBvol.185収録BABY FLY以来久々の登場。今回もその前作BABY~同様基本は明るいポップ路線ですがBPMはかなり抑えめ、割と落ち着いた作風。

イントロど頭、変型サビフレーズからのスタートで直後にピアノを交えた怪しげなパート、そしてBABY~・CRAZY FOR LOVEと全く同じ“フォー”(笑)を挟んでリフへ。
程よい厚みのシンセで構成されたリフは出だしこそ明るい曲調を思わせるものの進むにつれ哀愁度が増していくという一口(耳)二度美味しいメロディラインで明るさ・微哀愁のバランスが秀逸。

ヴォーカルパートは相変わらずクセのあるvo.の歌い回しが存分に堪能できる作り。またパートによって曲調がコロコロ変わるのが特徴でAメロは朗らかに展開するもBメロに入れば一転哀愁調。それこそBメロ終わりはCRAZY FOR LOVEを歌い出してもおかしくないような雰囲気なのですが、実際サビに入れば再び明るい曲調。
この辺は転調に耐性がなければまずダメだとは思いますが(^^;)、逆に転調が全く気にならない人や自分みたいな転調好きな人間ならこの目まぐるしく移り変わる曲調を楽しめるはず。
個人的により直前のパートとの転調を活かすために、サビはもっと明るくはっちゃけて欲しかったところですが。

楽曲後半部分の作り込みがしっかりしているのも◎。2種類あるサビインスト(片方はアレンジ)、4分前後のBACH IS BACKを思わせるフレーズから次第にピアノのみに変わっていく部分がお気に入り。
サビからリフに戻るときのフレーズはちょっとSPARK IN THE DARK/ MAN POWERっぽいかも


9.SOMEBODY TO LOVE/ DAVID DIMA B
(DAVIDE DI MARCANTONIO-SJOERD VERMAAK)
このところ低速路線の多いDIMA MUSICですが、今回もその手の路線。以前のレビューでも触れましたが、201からのこのレーヴェルの低速路線のほとんどがいつもの楽曲のBPMをただ引き下げただけ、このBPMにした必要性は?なんて詰問したくなるような内容でしたが、今回はこの早さにもある程度納得出来る仕上がり。

イントロは重苦しさと摩訶不思議さが入り交じったフレーズに始まり、続くパートではインパクトのあるギター&ベース、やや刺々しいヴォーカルと加わり冒頭から続く重苦しさも更にアップ。
そうした雰囲気の中、サビフレーズを交えつつ少しずつ勢いを強め、遂にはよっこらしょと重い腰を上げてリフに突入。

曲の早さは異なりますが、このリフの雰囲気としては同レーヴェルのYOKO/ DAVID DIMAに近いものがあり、イントロの流れそのままにやや暗めの哀愁メロディを展開。このリフも32拍シンセのみで展開したあとに、更にもう32拍、今度はギターをバックに従えてという構成ですが、これが大正解。
この泣きのギターが加わることによって、シンセのみの時に感じた多少の物足りなさは解消され、また楽曲の哀愁度も大きく上昇。これまでの中途半端な微哀愁路線とはまたその印象も違ってくるかと。

ヴォーカルパートは、BPMが変わろうともやっぱりマイナー気味のAメロに始まり、あくまでも聞かせることを重視しての内容。そのAメロからBメロへ移行した時点では両パート共にその差分少なく、これで果たしてサビまで持っていけるのかしらと不安に感じたりもしましたが、Bメロラストにかけて一気にギアを上げて楽曲を盛り上げてくれるので心配ご無用。

サビはそれまでの重厚哀愁路線に、STARMAN/ JIMMY BRAVOを彷彿とさせるような明るさが加わり、華やかささえ感じるほどの盛り上がり。段階的に高まりを見せる中盤、後半の流れ、また最後の方に仕掛けられたDIMA節なども良いアクセントに。

これまではどうしても聞き手の皆さんの耳に合わせていかようにも歌います的、受動的な作品が多かったですけど、今回は逆に能動的、自らの主張を軸にサビまで歌いきっているような印象。この辺り、やっぱりこれまでの微哀愁低速楽曲とは一味違います。

欠点といえば…何もこれはこの作品に限ったことではないのですが、低速であるせいでEXTENDEDに面白みが感じられないということでしょうか。
低速=どうしても1コーラスが長くなる、加えて本作ではリフ二段構成で更に長くなってしまい、約6分という尺にもかかわらず実質3コーラスのみ。
もともとEXTENDEDが面白いレーヴェルではないですけど、この辺りもうちょっとどうにかして欲しいなんて思ったりも 。



10.LITTLE LIES/ SARAH (D)
(M.FARINA-F.SERRA)
以前の配信レビューより再掲。
--------------------------------------

こちらはカタログNO.ARD1378と最新、リメイク・別ver.続きの中では貴重な純粋な新曲。
この名義といえばJカバーもあった'CAUSE THE NIGHTやCALL MY NAMEといった哀愁ど真ん中路線から上にも書いたYOU ARE ALWAYS ON MY MINDやCOME WITH ME LET IT BEといった明るい~ミーハー路線と割と幅広くこなしてきましたが、今回はちょっと違うようで。

こちらのイントロはまたしてもいきなりヴォーカル登場とインパクトのある出だしで、FARINAさんコーラスやピアノ伴奏を従えなかなかキャッチーな掴み部分。
その後はちょっとアラビアンチックなフレーズを絡ませ、左右にvo.を散らしたパートが続き、終始朗らかな曲調で進行。

そんなイントロを受けてのリフは当然と言うか、その雰囲気そのままの朗らか平和路線。上の作品と比べ多少しっかりとした音色で構成されてはいますが、こちらも相変わらずの低速路線(BPM142)で早くも苦笑い。
確かに聞きやすいメロディ、音使いではあるのですが、上の作品を聞いた後となるとSEBvol.204などと同じく「またか!」と思ってしまうわけで。シンセ32拍+vo.載せシンセ32拍と構成も大差なく、差別化出来ているとは言えず。

リフ以降に関してはゆったりとしたリズムの中、明るさ・微哀愁が入り交じるAメロから途中コーラスも加わりながら進行。かなり長めのそのAメロからするとBメロは一般的な長さですが、そこで少しずつ勢いを強めて行き、ちょっとスペーシーなSEを絡めながら流れるようにしてサビへと移行。

そこから始まるサビは伸びやかなvo.に爽やかさメインで構成され基本的には上の作品同様。こちらの方が気持ち力強さを織り交ぜて差別化を図ろうとしていますが、その分突き抜けた感じが損なわれてしまっており、盛り上がりに関してもやや劣ってしまっているのが気になるところ。

それでも上の作品などと同じようにローテンポ路線、明るい曲調が好みなら…と書いたものの。
--------------------------------------

一年以上も前の作品をわざわざ引っ張り出してきて「果たして偶然なのか否か!?」は無いわ、ホント(苦笑)



11.IT’S ALL UP TO YOU/ CY-RO C
(ACCATINO-RIMONTI-FESTARI)
片やBPM165の作品があると思えば片やBPM128の作品と、日本-ブラジルほどの真逆さで耳の方がなかなかついて行けなかったりするのですが(^^;)
こちらはカタログ未掲載のエナアタ最新ナンバー、まさかの超低速路線。

くぐもったようなエフェクトを用いたイントロに始まり、どこか懐かしい感じするパーカッションやバスドラを挟み、更には軽快なピアノ伴奏と続き、80’sっぽさを随所に散りばめたイントロ。

そんなイントロを踏んでからのリフは、最近のお馬鹿・アグレッシヴ路線とは対極に位置するような作りで、あのCRAZY FROG/ AXEL F.を思わせるようなメロディが印象的。また柔らかめの音色で構成されているため、従来作品のように明らかに聞き手を選ぶなんてことはなく、このメロと合わせて万人受けしそうな仕上がり。

とイントロ~リフと概ね無難にこなし、Aメロ以降もまぁ順当に、特に冒険はしないもののサビまで突き進んでいくのですが、ただヴォーカルに若干の難有りというか。CY-ROという名義通り、歌っているのはいつもの狂った声のあの御方なのですが、これが低速となるとどうしてもそのクドさが気になってしまいます。
そう感じないようエフェクトを用いたり、歌い回しを少し変えたりしてはいるのですが…無理してこの名義、vo.に拘らず、RICK CASTLEの人に歌わせても良かったんじゃ、なんて思ったりも。

どうも下世話な大衆食堂に無理やりフランス料理を作らせたみたいな作品ですが、ヴォーカルが若干気になることを除けば、全体としてソツなくまとまっており、非常に耳に馴染みやすい作品に仕上がっているかと。
こういう作品ばかりでは困っちゃいますけど、たまにやるなら。



12.KISS MY BOO BOO/ MOM AND DAD C
(LEONARDI-FOGLIA)
前回お休みだったSINCLAIRE STYLEですが、今回はトリ収録と好位置をキープ。歌うは見慣れぬMOM AND DADなるユニットと聞く前からしてかなり期待していたのですが、では実際どうだったかと言うと…

イントロ前半は、細かく震わしたフレーズに何度かタイトルコールを乗っけるも基本的には物静かな雰囲気。ただ10秒付近から、LIVE IT UP!でも見られたベースが加わり、一気に楽曲の勢い、躍動感も上昇。

そんなイントロのためを踏んでからのリフは、それまでの勢いを一切殺すこと無く、出だし“ドレミファ…”から駆け上がるように元気よく発射。威勢のいいメインのメロに、道中マハラジャよろしくフォー!サンプリングや叫び声、笑い声なども加わり、さながらおもちゃ箱を派手に引っくり返したような賑やかさ。

これだけ書くともうこのリフだけ満点!となるのですが、ただ一方でメロディに今ひとつキャッチーさが感じられず、これだけの勢いがあるにも関わらずもう一度聞きたいという気分にはなかなかならず。
どうも元気の良さだけが一人歩きして、そのキャッチーさを置いてきてしまった、そんな印象。

その一人歩きはヴォーカルパートに関しても同様で、特にBメロ~サビと明るい曲調とは裏腹にやや空回り気味。跳ねるようなヴォーカルにこれまた跳ねるようなバックトラックと役者は揃っているにも関わらず、今ひとつ心に響いてこない…曲調こそ異なりますが、やっぱり似た様なタイトルのKISSY BOOM BOOM/ QUEEN26などと比べるとサビでのキャッチーさは劣ります。

この常に上を目指していく姿勢のままリフ~サビともう幾らかのキャッチーさがあれば。以前のSUPER EUROBEAT/ NIKO同様、後半キー上げパートがあるのは◎。



14.TAKE A LOOK IN MY HEART/ DESIRE’
(L.GELMETTI)
いくつかver.があるので、配信のBOSSAver.含めそれぞれ別個に記載。

SEBver.(0:00~4:06)
まず最初のこのver.、感じとしてはPHIL&LINDA路線といえば分かりやすいでしょうか。BPMは142と原曲(138)よりも多少早めのリズムでの展開、バイオリン系統の音色に彩られたイントロを踏んでからのリフは最近のEG楽曲というよりは、以前のTIME楽曲を思わせるシンセで構成され、肩で風を切っていくがごとく颯爽と駆け抜けていく仕上がり。

一応は新人のDESIRE’も、そうしたおしゃれな曲調に即してバッチリ歌いこなしており、VANITY名義の時とは違って…じゃなかった、新人らしからぬ歌い回しで終始聞き手を魅了し続けてくれます。
4分という短い尺の中でも、あの手この手と様々な手法が盛り込まれており、このアレンジ、歌い回しと合わせて飽きを全く感じさせない作品に仕上がっています。
--------------------------------------

HEALINGver.(4:35~8:31)
シークレット・トラック扱いのこのver.、CDで聞いている分にはこの間の30秒間の無音状態が邪魔でしょうがなかったりするのですが(苦笑)
こちらは上よりも更に抑えた、原曲とほぼ同等の早さでの展開で、前半躍動感のあるアレンジを聞いた分、余計に落ち着いたアレンジに聞こえます。

上がバイオリン主役だったのに対し、こちらの主役はアコースティックギター。またパートが進めばそうしたギターにピアノも加わり、シンプルな味付けながらも高級感漂う仕上がり。
こちらの見所は2:30~のパートで、まるでジャズミュージックを思わせるつき崩したピアノに次第に絡んでくるギター、高まりを見せたあと裏を書くようにしてバック弱めの変型サビ→通常サビで最後の盛り上がり→消え入るようなアウトロと、制作者のセンスが存分に発揮された作りで完全K.O.(笑)
この辺りの強弱の付け方、曲の見せ方はさすがといったところ。
--------------------------------------

BOSSAver.(配信/ 4:09)
SEBver.、HEALINGver.と来てさすがにもう弾切れでしょ、なんて気持ちも無くはなかったのですが、そうしたこちら側の勝手な予想を見事裏切ってくれたのがこのアレンジ。

BOSSAというver.名通りイントロからパーカッションがあちこちに散りばめられ、終始ゆったり、のんびりとしたリズムで進行。BPM的には上のHEALINGver.と同じ138であるもののその印象は大きく異なってきます。
流れるようなメロディとハイハットで躍動感を持たせたヴォーカルパートの対比も素晴らしく、その両者を上手く結びつけるヴォーカルの存在も二重丸どころか三重丸ぐらいあげたいぐらいの素晴らしさ(笑)

いやしかしやっぱり歌上手いわ、ELENAさん…え、新人?



<チラ裏妄言コーナー>
201から突如として始まった低速路線。
今回の3Bの2曲やエナアタ、最近のDIMA MUSICやSPEED DEMONの存在などを見るに、@社側から「低速楽曲を作れ」なんて指示が出ている…なんて思ってしまうのですが、もし仮にそういう指示が出ていた場合、レーヴェル側はどこまでそれに納得しているのか、なんてつい考えてしまうわけです。

結局そういう指示とレーヴェル側の「こういう作品を作りたい」という意思が合致していれば何の問題はない、どのレーヴェルも偶然、全く同じタイミングで低速楽曲が作りたくなったんだと納得しますが、もしそうで無いのなら。

「自分たちの作りたい音楽、作れてますか?」と何故か急に久米田先生化しつつ、ふと思ってしまうわけです。

懲りもせずずーっとSEBを買い続けてますけど、やっぱり「7Aが人に聞かせたい作品」が聞きたいのではなく、「イタリアのレーヴェルが作った作品」が聞きたくて買っているわけで。
翻って今のSEBを見るに「レーヴェルが作った作品」がどれぐらいあるのか…うち半分は「作らされた作品」なんじゃないかと、沼地のような淀んだ心の持ち主のこのクソ管理人は思ってしまうのです。。。

曲を作る=職人なのだから、やはり自らが本当に作りたいものを作っていって欲しいのです。
そこには良い意味での頑固さを持って――例えば「この曲、以前のあの曲に似ているからボツね」なんて言われても「俺が作りたい曲はこれなんだ!」と言って突っぱねるぐらいの――制作にあたって頂きたいのです。

200番代も今回のvol.205で半分が終了。充電期間後の飛躍に期待して聞いてみれば、毎回毎回
パッとしない内容が続き「SEBクオリティ落ちたね」と言われても否定出来ないほど。
マンネリに陥らないために変化をつけること自体は良いと思いますが、それに拘り過ぎて本当にやりたいことを見失わないよう各レーヴェル留意し、クオリティアップに努めて頂きたいと思うわけです。


――という耄碌爺さんの戯言なのでした。終わり。

owari.jpg
関連記事

コメントの投稿



スパム対策のため「http」が使えません。お手数ですがhを抜くなどでご対応下さい。
非公開コメント

プロフィール

玉鬼feat.管理人

Author:玉鬼feat.管理人
旧HDDの発掘作業完了(たぶん)ついでに音源整理も。

最近の記事
最近のコメント
月別アーカイブ
カレンダー
06 | 2020/07 | 08
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2カウンター
リンク
ブログ内検索