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SUPER EUROBEATvol.212レビュー

リンク用まとめ記事です。

seb212_20110301235652.jpg


1.I DREAM OF YOU/ YO SHINE C
(S.CASTAGNA-C.CODENOTTI-F.LEHR-E.SOMENZI)
SEBvol.201収録のPOWER OF MY LOVEでデビューした彼女。前回は従来のSCPとはまったく異なるサウンドメイキングで聞き手を驚かせましたが、対して今回はその前作のスタイルを踏襲、曲調を若干変えたような作品。

イントロはピアノこそ登場しませんが、代わりに早々にヴォーカルを登場させ、強めのベースと相まって力強く進行。変型サビを一通り展開した後、ラストで高らかに歌い上げてからリフと、最近のSCP作品とは違いしっかりイントロ然りとした作り。
段階的に勢いを強めるおかげで自ずとリフへの期待も高まります。

その期待を胸にいざ始まるリフに耳を傾けてみると…うーん、と黙りこんでしまうというか。決して悪いという訳ではないのですが、かと言って良いと言うほどでもなく。
感じとしては次のSET ME FREEのリフに近いのですが、それと比べるとややボンヤリとしてしまっているのが難点。また自身のPOWER OF MY LOVEと比べても華やかさ、勢いいずれにおいても劣り、あまり面白みが感じられないのも残念。

Aメロ以降は前作同様、パワフルなヴォーカルを軸に一歩一歩力強く進んでいくスタイル。歌い手も同じで、なんとなく焼き増しなんて言葉もチラつきますが、こちらはBメロ後半で急速に勢いを弱めるギミックを搭載しているのがミソ。
最近では同じSCPのSAMURAI BLUE/ GO2でも使われていましたが、このサビ直前で引くことによってサビに弾みをつけるといった手法。リズムを刻むベースが強いと、各パート画一的になってしまいメリハリも損なわれてしまうのですが、こういった強弱をつけた構成だとそういった心配をすることもなく。

しっかりとしたバックトラックを従えたサビは、VIRGINELLEやレーヴェルメイトのIRENEにも勝るとも劣らないハイトーンヴォイスが映え、とにかく賑やかかつ華やか。
ヴォーカル・トラックどちらかが突出することなく、それぞれ主張しつつもきちんと一つにまとまっているところがお気に入り。

これでリフもしっかりしていれば黙り込むこともなく「良いね!」とAを付けたんでしょうけど。
ちょっと勿体なかったですね。



2.SET ME FREE/ ACE A
(S.CASTAGNA-C.CODENOTTI-F.LEHR-E.SOMENZI)
以前の配信レビューから再掲。
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単独作品ではSEBvol.206収録のME&YOU以来の登場となるACE。
個人的にここ最近はGO2・FASTWAY=アグレッシヴ、ACE=リスニング志向の強い楽曲担当という
イメージで、今作もまた聞かせるという点に重きを置いた内容だと思っていたのですが…

このEXTENDED尺からも分かるようにイントロは相変わらず短めですが、きちんと段階的に勢いを強めていく作りで、聞き手を引き込むには十分。
静寂からSE、タイトルコールと続き、その後もALL 4 ONE/ DAVE SIMONに似たフレーズやイントロ然りとした抑え気味のパートと並び、メリハリのしっかり効いた構成。

順当に盛り上げてから始まるリフは、直前のイントロの雰囲気を引き継いだ格好となっており、トランス色が強いのが特徴。ただそうは言っても同レーヴェルのPAMSY辺りのナンバーと比べるとメロディに幅を持たせてある為、漠然・単調といった印象は受けず。
トランス要素と並行してアグレッシヴさも加味されダイナミックなサウンドを展開。ME&YOUを聞いた時に「リフにもう一押しあれば…」なんて思った方も、今回はバッチリ満足出来るはず。

ヴォーカルパートは、前作が陽とするなら今作は陰。
リフ同様、トランスを意識させつつ展開するAメロでは低く抑え気味の歌い回しを、対してBメロに入れば少しずつ暗い雰囲気は晴れていき、徐々に勢いを強めサビに向かって直進。
前回レビューしたLEGENDARY HEART/ HOTBLADEもそうでしたが、単独vo.にも関わらずGO2のような掛け合いを披露しているのがポイントで、本作においては抑揚をつけた歌い回しのおかげか非常にメリハリのある作品に。

Bメロラストのタメを挟んでからのサビはこれまでのノリを維持しつつ、今度は多少裏声を交えての歌い回しと進み、きちんとサビたらんとした盛り上がりで聞き手を魅了。
自身のTOKYO LIGHTSのような、ちょっと捻りを効かせたフレーズも良いアクセントになっており、強弱つけたヴォーカルと合わせて退屈知らずのサビに仕上がっています。

路線は全く違いますが、vo.とノリで勝負してくるところはDRIVIN’ CRAZY辺りに近いかも。リフ・サビと力強さがあって、聞き終えた後もしばらく頭の中をグルグル回るところも共通(笑)

個人的にバックにも変化が加わる2コーラス目以降が特にお気に入り。EXTENDED尺は相変わらずですが、一応聞き所は抑えた内容となっています。
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前回のLEGENDARY HEART同様、以前の配信とCD収録とでイントロが異なります(本編は全く一緒)
微々たる違いですけど、でも同じものを2回買うよりもこういった違いがある方が面白いですよね。



3.LOVE TOY/ ANNALISE B
(L.RAIMONDI- G.PASQUINI-A.SEPE)
作家陣やサウンドの感じから蔵出し収録っぽい本作。正直、前作UNBELIEVABLE(SEBvol.192)の出来からしてあまり期待できない、当たり障りの無い作品なんだろうなんて思っていたのですが、これがなかなかどうして。

上2曲とは対照的にイントロは物静かな雰囲気で、この調子のままいくつかのSEを鳴らす展開はSEB190前後の作品のそれと全く一緒。
しばらくすると今度は例の甲高シンセが加わり、一瞬180番台前半の作品が脳裏をよぎり「今回もまさか…」と心配になるも、直後に始まるリフを聞いてそれも杞憂に。

本作のリフは揃いに揃った歯切れの良い音色で構成されており、決して派手さはありませんが軽さや粗さなどとは無縁。中盤辺りで多少モタつきはしますが、基本的にはテンポよく突き進み、うっすらと哀愁がかったメロディと合わせとにかく聞きやすい仕上がり。
ちょっぴりINTO THE GAMEっぽいフレーズを織り交ぜつつ、グイーンと最後伸ばすところがお気に入り。

以降のヴォーカルパートも直前のリフに倣い微哀愁路線での展開、途中で転調することもなくサビまで一貫して歌い上げる姿に好印象。リフから切り返して始まるAメロもそこそこの勢いを維持しており、リフ~サビと流れが途切れないのがポイント。

ただ一方で、これは復活後ほとんどの作品に言えることですが、「これ!」と特徴になるようなフレーズなどがないため、聞きやすいけど頭の中素通りしやすいのがネック。
本作に関しては曲調が曲調なだけに仕方ないところもありますが…ヴォーカルを際立たせるようなギミックや耳に残るようなフレーズを盛り込んでくれれば、もっと化けたんじゃないかと。



4.COWBOY/ MR.MOOG AAA
(DAVIDE DI MARCANTONIO-MARIOLINO ROSSI)
去年の8月に公式サイトにてその存在が明らかにされたDMUNシリーズ。本作はその中の1曲であり、元はBANG BANG COWBOYというタイトルであったのですが、「BANG BANGが無いほうがDELTA的な意味で面白い」との理由で変更された…かどうかは定かではありません(笑)

ギターと鐘の音が鳴り響くイントロはどこか怪しく、明らかにいつものDIMA MUSICの作品とは異なる作り。直後には聞き覚えのあるクセ声vo.がひたすらにタイトルコールを繰り返し、怪しさから次第とアグレッシヴ方向へとシフト。
ひとしきりサビを歌った後には狙いに狙った(?)馬のいななきも登場し、短めながら中身の濃いイントロを展開。

その馬のせいか、どちらかと言うとDELTAよりもエナアタを連想するのですが、本作はエナアタを意識させつつも、きちんとDIMA MUSICらしさをも盛り込んでいるのが特徴。

リフは掴みの部分こそ以前のMAD MAN/ MANUEL同様、やや押しが弱いのが気になりますが、中盤~終盤にかけての追い込みに関しては凄まじい物があり、総じてみればその力強さ・存在感はかなりのモノに。
かつてのFIGHT AND GO/ DAVID DIMAの変型とも受け取れる仕上がり、ひたすらにうねるシンセフレーズが絶えず煽り立て、アグレッシヴ路線が好きなら文句なしに楽しめるリフ。

リフがリフならヴォーカルパートもかなりの攻め具合。最近の作品では最速のBPM158での展開で疾走感は十分、更にこのクセ声vo.が加わることによって破壊力は十二分。
Aメロではギターを相棒に、続くBメロでは合いの手のように入る掛け声を受けて一層加速。足取り軽やか、一息つく間もなくあっという間にサビに到着。

このサビは、ライナーにもあるようにCHESTERのBANG BANG FOR YOUR LOVEをTAM ARROWが歌ったような内容でデジャブ感てんこ盛りですが、しかしそんなことはお構いなしに疾駆疾走。
何度も連呼されるタイトルコールはもちろんキャッチー、後半にかけてどんどんキーの上がるヴォーカルにいつかのTIME作品のようなサビ締めフレーズと、緩急強弱つけた内容でとにかく退屈知らず。

台風よろしく周囲を次々と巻き込んでいく様はかつてのエナアタっぽく、一方でテンポ良く突き進んでいくところはDIMA MUSICっぽくもあり、まさに一粒で二度美味しい作品。
両レーヴェルが好きな人はもちろん、それぞれ片方だけ好きという人も納得の出来だと思います。



5.BABY COME BACK/ VIRGINELLE B
(S.OLIVA -A.GATTI-E.GOBBI FRATTINI)
どうもこのタイトルだとLOLITA名義の色々な曲がチラつき、それ以外にもTENSION、GO GO GIRLS
などの同名曲・似たタイトルの作品などもあり、ますます以て紛らわしいのですが、今回は
「GGMのVIRGINELLEのBABY COME BACK」。

オープニングいきなりヴォーカルが、更には彼女の曲にしては珍しくギターも加わり、奥の方でこだまするコーラスと合わせ初っ端からかなりの賑やかさ。
続くパートでは“アーイアーイ…”とちょっと笑ってしまうようなフレーズが登場しますが(笑)、バックには流れるようなフレーズが並び自然と曲に引き込まれる作り。

一呼吸置いてから始まるリフ。このところリリースの度にシンセが違うような気もしますが、今回は以前のSHOT SHOT SHOT/ GIORGIA V.と150番台の硬めシンセを足して割ったような音色。
その硬めシンセのおかげでSHOT~の時以上にリフはしっかりとしたものに、ただその割合が多すぎるせいか、150番台の作品とまでは行かないまでも多少取っ付きにくくなってしまっているのが玉に瑕。

ヴォーカルパートはさすがの貫禄、BPMの分だけ疾走感はあまり感じられないものの、代わりの彼女のダイナミックな歌い回しを存分に楽しめる内容。
Aメロ歌い出しは、まるでサビかと思ってしまうようなキーの高さで、果たしてこれで最後までもつのだろうか、なんて心配になりますが、そんなこちらの心配をよそにスラスラそつ無くサビまで進行。

流れるようにして始まるそのサビも、途中で失速することなく、序盤Aメロ以上に高い位置での展開。欲を言えばサビ後半でもう一段階、レッドゾーン突破するぐらいの叫びがあっても良かったような気もしますが、しかしそれが無くともかなりの攻め具合。
3曲目とは曲調は異なりますが、こちらも同じように一貫したスタンスで歌いこなしているところがお気に入り。

聞かせることを意識させつつ、でも一方でヒロイックに攻め込んでいくスタイルはかつてのMY HEART BURNS LIKE A FIRE/ LOLITA辺りに近いかも。



6.DANGER ZONE/ DJ SPACE'C E
(G.MORODER-WHITLOCK-LOGGINS)
前回JAILHOUSE ROCKに続き、今回もSPEED RECORD経由の作品を収録。これまた有名作品のアレンジでオリジナルはKENNY LOGGINSの同名ナンバー、最近ではスバルのCMにも使われており、聞けば誰しも「あっこの曲知ってる!」となる作品。
そんな超絶有名曲、相変わらず新曲じゃないのは残念だけど、でもそこはカバーの天才SAIFAMグループ、それなりに期待していたのですが…

「あのーこれってユーロビートなの?」というのがこの曲に対する率直な感想。その以前のJAILHOUSE ROCKもイレギュラーな展開で、ユーロビートと呼ぶにはかなり際どい内容でしたが、こちらはそれ以上。S&PだったらPOWER STYLEに収録されそうな内容。

一応リフらしきものはあるのですが、JAIL~と違って力なく、またヴォーカルパートも一定のリズムが刻まれているおかげで原曲のような爽快感はなく、単純に曲としての魅力にも乏しく。中盤に少しばかりのギターパートがあるも、特筆すべき箇所はそれぐらい。

先ほどの話と重複しますが、POWER STYLE辺りで聞けば「こんなアレンジもあるんだ」と思うぐらいで済んだんでしょうけど、ただこれをSEBに収録して「ユーロビートです」と言われるとさすがに違和感を覚えざるを得ないわけで。

ストックがないのならSUNDAY MORNINGやA NEW DAYの枠を3Bに譲って、BOMBA BOMBAやSUPER EUROBEAT(ALPHATOWN)などのノンストオンリーの作品を収録した方がまだいいと思うのですが。



7.YOU&I/ DAVID&TOY A
(DAVIDE DI MARCANTONIO)
友愛?いいえYOU&I。歌うは今回初登場のTOYという方で、モデル出身の三枚目タレントみたいな名前ですが(あれはJ)、こちらは女性。DIMA MUSICのヴォーカリストといったら素晴らしい歌声の持ち主が多く、当然彼女に対してもそういった面で期待してしまうわけですが、では果たしてどうだったかというと。

こちらのイントロは軽快なピアノ伴奏からのスタートで、どこかBUTTERFLY/ DEE DEEを彷彿とさせますが、実際続く本編もそのDEE DEE作品を意識したような内容。

男女ツインvo.によるサビを経た後に始まるリフ。前回SEBvol.211収録のDON’T WANNA BE A SURVIVOR/ DAVID DIMAを聞いた時にも思ったことですが、DIMAも1周回って元に戻ったんでしょうか(笑)

今作は爽やか路線であるために一層そう感じるのかも知れませんが、メロディだけ見ればホントVIB作品と言われても全く違和感を感じないほど。聞いていて気持ちの良い伸びのあるシンセに、中盤から後半にかけて目まぐるしく動くうねりフレーズと、昔々のC’MON×3やSHE’S MY BABYで胸をときめかせた方なら今回もハマる可能性大。
強めに設定されたベースがこのリフの爽快度を邪魔してしまっている感もありますが、同様に力強さも加わり、全体で見ればプラマイゼロ。過去作品との差別化にも貢献。

ヴォーカルパートはパートごとに担当vo.が切り替わっていく構成なのですが、その切り替え地点がちょっと変わっているのがポイント。普通パート分担するならAメロならこの人、Bメロならこの人とキリの良い箇所で変わるものですが、本作はBメロ途中の何とも言えない様なところでチェンジ。
ヴォーカルの交代箇所を変えただけに過ぎませんが、しかしこれが良いアクセントに。

Bメロ後半からサビにかけては二人同時に歌うといったスタイルで、楽しく賑やかに進行。
1WEEKなどでもそうでしたが、あくまでもサポート役に徹するDIMAが新鮮。また一緒に歌うTOYも、とても新人とは思えない堂々とした歌いっぷりで、サビの盛り上がりは更にアップ。

SEB100番台~のDAVE&DOMINO同様、平和色が強いのが難点ですが、ただそうでありながらも躍動感もプラスされているので、この手の曲調が苦手という人でも結構すんなり聞けるんじゃないでしょうか。

この調子で次はソロ作品を…と書いたところで思い出しましたが、同じDIMA MUSICにTOY TOYってアーティストがいるんですよね(CRAZY LONELY NIGHTの人)
こちらと同一人物…かどうかはさっぱり分かりません(逃げた(^^;))



8.CRAZY DIAMOND/ JOE D.TOASTER D
(ACCATINO-RIMONTI-FESTARI)
まるでDG細胞よろしく、次から次へと色々な名義が低速化していますが、今回はJOE D.TOASTERが低速路線を担当。SEBvol.207収録のFEEL THE POWER INSIDEもらしくないと言えばらしくない作品でしたが、今回の作品も従来作とは毛色の異なる仕上がり。

オープニングは「大門大門ダイモンダイモン~」と深めのエコーを掛けたヴォーカルフレーズがぐるぐる周り、過去作品のような80’sサンプリングこそ無いものの、なかなかに引き込まれるイントロを展開。

その後は少しずつシンセを絡め、30秒を過ぎた辺りから本格的にリフが始まるのですが、これがその…やってること自体はEBF期からの単音リフとそう大差ないのですが、しかしこちらもエコーを掛けているせいか、全体的にぼんやりとしてしまっているのがネック。
これまでリリースしてきた低速作品のリフが(やたら)しっかりした音色で構成されていただけに、余計に今回のリフに対して物足りなさを感じてしまうのかも。

でヴォーカルパートなんですが、これもちょっと言葉悪いですけど、いつも通りといった内容。
この低速路線をやるのが基本的にエナアタのみ、加えてヴォーカルはほとんど毎回一緒とあって、当初の「お前がこの路線歌っちゃうの?!」というような驚きを感じることもなくなり。

高速BPMの時とは異なる抑え気味のヴォーカルが優しく歌い進め、少しずつではあるけれどA→B→サビと勢いを強める王道寄りの展開。
昔とは違いレーヴェル特有の癖はほとんどなく、聞き手を選ばずすんなり耳に馴染む内容ではあるのですが、ただリフ含め特徴となるような箇所もないため「ああ、いつものね」といった具合に聞き流されてしまいそうな気も。



9.MOVIN'&LOVIN'/ MELISSA WHITE D
(S.CASTAGNA-C.CODENOTTI-E.SOMENZI)
これまた随分久しぶりの登場となるMELISSA WHITE、と思ったら去年も曲をリリースしていたんですね(SEBvol.204収録PROMISED DISCOLAND)
前作の記憶がないのはたぶんリフが退屈だったからだと思うのですが、こちらの作品もそのリフに大いに問題があるというか。

イントロは清々しく、ひと足お先に春を迎えたかのような内容。ヴォーカルが入ることによって少しずつ勢いが、そうかと思えばすぐに引っ込み、シンセのみのパートで一旦落ち着かせるといった強弱つけた構成。蔵出し作品かどうかは分かりませんが、最近の3分台作品と違ってきちんとイントロ然りとした作り (ちなみにEXTENDED尺は5:08)

そのイントロで気分良くして、続いて始まるリフに耳を傾けてみたのですが、しかしこれがその何と言うか。構成するシンセこそ多少違ってはいるものの、170~180番台に多かった平面的で奥行きのないリフと同系統。
勢いはあるんですけど多分すぐに飽きが来てしまいそうなリフ。SCPらしいと言えばらしいのですが(^^;)、個人的にはもう一工夫欲しかったところ。

ヴォーカルパートも、力強いヴォーカルが映えるサビには目を見張るものがあるのですが、そこに到るまでが平凡で、リフと同じく面白みに欠けるのが難点。
過去のSTARRY SKYやEVERLASTING FIRE同様、今回もMY WISHを超えること能わず。全体で見れば普通という感想に終始してしまうような内容です。



10.TIME TO SAY BYE BYE/ MEGAN A
(BOZZI-LEONARDI-UGOLINI)
昔3BでTIME TO SAY GOOD BYEなんて作品がありましたが、こちらは“BYE BYE”。ちょっぴり可愛らしくなったタイトルで、当然サウンドの方もそっち路線寄りなんでしょう…と思っていたら!

こちらのイントロは次々と畳み掛けるようなベースに、それとはミスマッチとも思える女性vo.の組み合わせに始まり、なにやらただ事ではない雰囲気。その後もしばらくはベースとヴォーカルの攻防は続き、ピリピリとした緊迫感を放ちつつ淡々と進行。
しかしそれも30秒を過ぎると一気に転調、これまでの重苦しい雰囲気はなりを潜め一挙に華やかな曲調へと変化。

すかさず始まるリフもそのノリを上手く引き継いだ格好となっており、まるでメガンテ爆発するかのような勢いをもって展開。路線的にはLEONARDIがまだDELTAにいた頃の作品I CAN’T STAY WITHOUT YOUR LOVE/ CHERRYとそう変わらないのですが、しかし音、勢いがまるで違います。

伸びとうねりをひたすら繰り返し聞き手を翻弄、隙間という隙間をことごとく音が埋め尽くし厚みも十分。自身の1.2.3.4.LIVE ON DANCE FLOORを更にハイパーにしたような作りで、その圧倒的迫力の前に唖然呆然はたまた慄然。万人をして「まいった」と言わせしめるほどの仕上がり。

本作のミソはこの勢いがヴォーカルパートに入ってもまるで衰えないという点。やや哀愁がかったAメロも直前のリフに押し負けてしまうことなく自らを主張し、曲調そのままのBメロも一切の手を抜くこともなく、幾らかの艶っぽさを含みつつ更に加速。
サビに入れば再び華やかな曲調へと転調し、それまでの勢いそのままに派手さまでプラス。タイトルは長いものの“Bye bye”でキャッチーさはばっちり、またバックではひたすらうねるシンセにコーラスをなぞるようにして配置されたSEなどが飛び交い、かなりの奥行きを感じ取れる内容。

唯一、唯一惜しむらくはあまりにバックが派手過ぎてヴォーカルがのまれてしまっている点。この辺りは最近のエナアタ低速作品と同様、ヴォーカルのボリュームを上げるか他を下げるかして欲しかったところ。
ただそれ以外に関しては完璧。EXTENDED尺は上のMELISSA WHITEとほぼ同じではあるものの、こちらは変型パートに間奏、vo.の代わりにギターをかぶせるサビなど変化に富んだパートずくめ。そういった点においても非常に聞き応えがあります。オススメ。



11.JUMP ON THE SOUND/ CY-RO B
(ACCATINO-RIMONTI-FESTARI)
JOE D.TOASTER名義が低速路線になったことで、こちらCY-RO名義が高速路線へと回帰(と言ってもBPMはジャスト150)。最近の低速路線は別にして、BLUE JEANやGET THE DARK SIDE INTO MY BRAINなど硬派な雰囲気を持った作品を担当してきましたが、今回はその硬派なノリを含みつつ、そこから一捻り加えたような内容。

なんだかいつもより硬めのシンセが飛び交うパートから始まる本作。そこから妙な叫びを交えつつも、さしたる変化がないまま割とすぐにリフをスタート。
今作のリフは、基本的なスタイルはSUPER EUROBEAT/ FRANZ TORNADO辺りに近く、同じような音域で推移するものの次々にフレーズが押し寄せ、アグレッシヴさに優れているのが特徴。
ただ一方で構成するシンセの影響かくぐもって聞こえてしまい、そのアグレッシヴさが十分活かし切れていないのがちょっと残念。個人的には例のキンキンシンセでもっと景気よく推し進めて欲しかったところ。

Aメロ以降はそんなリフに合わせたのかやや控えめに進行。どうしても性分として「そんな気取ってないで、もっと下品に荒々しく歌って欲しい」なんて思ってしまうのですが、しかしいざ聞いてみれば「これはこれで」といつの間にか納得。

いつものようなスピード感はありませんが、程々のテンポからグーンと伸びてくるような要素を織り交ぜて展開されるため、特別遅いと感じることはなく。
マイペースなAメロに“パヤパヤ”(実際はFire×2)とちょっと笑いを誘うようなBメロと各パートのキャラ付けはバッチリ、続くサビもいちいち突っかかってくるようなマルヲ節を挟んでこれまた聞き所をしっかり抑えた作り。
爽やかさと哀愁、更にはヴォーカルとは真反対のピアノと次から次へと色々な要素が入り交じり、サビの中身の濃さでは他の作品に一歩も劣らず。

こちらが当初期待していたような派手さこそないものの、流れるような展開で聞きやすさに富んだ作品。また適度な抵抗を盛り込むことで単に聞きやすいだけに終わらず、聞き終えた後もきちんと頭に残る作品に仕上がっています。



12.SEX SKILLER/ GO GO GIRLS A
(S.OLIVA-E.GOBBI FRATTINI-A.GATTI)
なんだかカタカナ表記“スキラー”を見るとフ◯キラーを連想してしまうというか(笑)いやもちろんそんな殺虫剤的なモノとは関係なくて、SKILL+er=能力を持った人、そうつまりは超絶テクを…ってこっちも危険な香りがしてきたのでこの辺で止めておきます。
いきなり脱線しましたが、今回は久しぶりにネタ要素満載なナンバー。

GRAND PRIXからギターを差し引いたようなフレーズから始まる本作。間髪入れずに騒々しいヴォーカル陣も加わり、さぁここから一気に賑やかに!…と思ったら意外にも暗いトーンでその後も進行。
低くうなるベースに淡々とリズムを刻むハイハットと重苦しいままなのですが、しかしそれも長くは続かず、再び登場するヴォーカルを合図にどもり叩き、ながーいタメにSCREAM TEAMの作品を連想させる叫び声と続き、一気に怪しい方向へギアチェンジ。

弾みをつけてから始まるリフは、感じとしては去年のONE-O-NINE/ DOMINOの延長線上。ただし本作は、何かと関係のあるDIMA MUSICに触発されたのか、7曲目YOU&Iと同じようにかなり強めのキックを配置。
上の方のVIRGINELLEの作品同様、柔らかさは無いため、これまた取っ付きやすさに関しては微妙と言わざるを得ないのですが、しかしこちらは力強さを手に入れた事によってそれを上手くカバー。
タイトルや名義とは対照的にかなりアグレッシヴなリフを展開。

ヴォーカルパートはそのアグレッシヴさに怪しさ、そして幾らかのお笑い要素の入り混じり、SEB80番台や110~120番台あたりの作品を彷彿とさせる内容。
それらと比べるとBPM抑えめ(149)ですが、独特なノリ、軽妙さは健在で、そのおかげかゆったりと展開しながらも遅いとは感じさせないのが特徴。

作品後半にかけてのグルーヴ感も相当。Bメロラストのダン!ダン!というバックのフレーズでサビに対する期待はグングン高まり、続くそのサビもその期待に見事応えます。
こちらも変わらずゆったりとしたリズムではあるけれど、この名義らしい元気の良さにちょっと捻ったような要素、野太いコーラスにSEと中身ぎっしり、これでもかと言うぐらいの賑やかさ。
ほとんどタイトルコールで構成された単純な歌詞でキャッチーさもバッチリ。

GO GO GIRLS名義に限らず、SEB全体で見てもこういうネタ曲はかなり久々かも。
2コーラス目以降のアドリブ気味な歌い回しや各変型リフ、変型パートとギミックも豊富。COWBOY/ MR.MOOGとはまた違った意味で聞いていて面白い作品に仕上がっています(笑)



13.M.U.S.I.C./ CLAIRE M. B
(DAVIDE DI MARCANTONIO)
これまた今回初登場のDIMA MUSICの女性アーティスト。昔々PERNICI制作の同名ナンバーはシンプルなトラックでELENAvo.を際立たせる、聞かせることに重点をおいた哀愁作品でしたが、対してこちらはその哀愁に攻め要素をプラスした作品に。

アコースティックギターの伴奏で始まるイントロはどこか物憂げ。しばらくするとヴォーカルがそれに合わせ歌い始め、それこそ15曲目じゃないですけど、アナログB面にでも収録されそうな内容。ちょっと短いですけど、バックがおとなしくvo.をじっくり聞けるところが◯。

続くパートで小刻みにシンセをかき鳴らし、急速に勢いを強めた後にリフがスタート。
今回は、以前のFREEDOM/ DAVID DIMAやSOMEBODY TO LOVE/ DAVID DIMAと同じようにシンセ+ギターで構成されており、複数方向へ音が広がっていくのがポイント。
また一方のメロディはちょっと暗めの哀愁路線ですが、最近配信されたSPEED DEMON(ORIGINALver.)ような攻め要素も含み、曲調の割になかなかの力強いリフに。

ただ、これはBPMのせいなのか、はたまた使われているシンセのせいなのかは分かりませんが、キレの良さという点ではいまひとつで、去年リリースされたYOUR BARBIE GIRLのような鋭く斬り込んでいくリフを期待しているとちょっと肩透かしを喰うかも。
もう少し高めにBPMを設定すれば、その哀愁、力強さ、いずれももっと引き立ったんじゃないかと。

注目のヴォーカルパートは、これまた新人離れした歌声の持ち主で、A-BEATのKARENを彷彿とさせるパワフルな歌いっぷりを披露。Aメロこそ若干大人しいですけど、曲が進むに連れてボルテージはどんどん上昇し、締めのサビでは一層の激しさをプラス。

タイトルが示すようにサビの構造はシンプル。AWAKE/ STEPHYタイプの流れるような歌い回しは耳に心地良く、ハイパー哀愁路線ながらも親しみやすさも併せ持った仕上がり。
バックでひたすらうねるシンセフレーズのおかげでBメロからの一体感は相当、特有の緊迫感で楽曲を更に盛り立てます。

1曲目のYO SHINEと似たような感想になってしまいますが、あとはリフがもう一頑張りしてくれれば。ヴォーカルは◎、上のTOYと合わせ次回作が楽しみです。



14.A NEW DAY/ DIGITAL PLANET
(S.BRANDONI-ALKOGAN-R.MAJORANA)
TOKYO AUTO SALON 2009のレビューから再掲。
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CD収録はSEBvol.185収録のTAKE MY DESIRE以来。
クレジットを見ても分かるとおり制作陣は以下vol.191収録の作品同様の新体制なんですが、これまでのDIGITAL PLANET作品同様クレジットにはS.BRANDONIさんの名前は健在。
一体どこまでがDJ GUNの弄りでどこからが原曲の仕様なのかイマイチ分からないのですが、冒頭はクリスマスに合わせたのか?幻想的なフレーズからスタート。53秒前後からタイトルコールを交えた叩きを経てからリフが始まるのですが、たしかに新体制ということでシンセ音は以前のモノとは違い軽さとは無縁の代物。

ただ続くINTO THE GAMEと比べると音数が少ないのか、重厚というわけにはいかず若干の頼りなさも。ただ重厚になりすぎなかったせいかフレーズには軽快さがあり、GO GO’SからリリースしたMNMの楽曲のようなちょっとポップなメロディラインに合わせ、とにかく忙しく動き回る作り。

Aメロを聞く限りいつものデジプラらしさは皆無、至って普通のA-BEAT作品といった様相ですがBメロから徐々にいつもの“らしさ”が増していき、サビでのタイトルコールでそれはマックスに(笑)
“NEW DAY”の譜割自体はSANDY BEEのモノとさして変わらないのですが、音程が均一であるせいか何ともやるせない感じに。ややバックに遅れ気味な歌い回しもイイ感じにデジプラっぽく、このメリハリの効いたバックと気怠い歌い回しの対比・ギャップが個人的にお気に入り。

ノンスト収録なので実際のBPMがどれほどなのか分からず、正直このBPMに助けられている部分も無きにしも非ずなんですが、新体制になっても相変わらずの煮え切らなさはそのままで一安心、クセもなく聞きやすい1曲かと。



15.YA YA YA(SLOW MIX)/ KING&QUEEN
(A.GATTI-G.PASQUINI-S.OLIVA-A.CONTINI)
何だか聞いているとアナログのB面に収録されてそうな…なんて思っていたら、本当にアナログに収録されていたバージョンだったんですね(笑)

BPMは原曲と同じ151ではあるのですが、バックトラックは全て差し替えられ、この(SLOW MIX)というバージョン名通りにゆったりとしたリズムでの展開。リフがなくなり元々のコケティッシュさは失われてしまいましたが、シンプルなバックのおかげでヴォーカルをじっくり堪能することが可能に。
こういうシリアス風味なYA YA YAも何だか新鮮です。

今回はこのYA YA YAのアナログ収録ver.でしたが、今後他のアナログオンリーver.を収録していくんでしょうか。PERNICI作品のBONUSver.(CRAZY FOR YOUやWITHOUT YOUR LOVEなど)辺りは完成度も高く、需要も結構あると思うんですけど。
それからアナログ未収録の作品、例えばDO IT!×3やTONIGHT/ MAGGIE MAYなどもBONUSver.やピアノver.があったりするんでしょうか?もしあるなら…

どうでもいいですけど、カタカナで“ヤ・ヤ・ヤ”と書かれるともの凄いシュール (ダチョウ倶楽部的というか(笑))

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