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SUPER EUROBEATvol.218レビューまとめ

リンク用まとめ記事です。

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1.CRAZY ON EMOTION/ ACE B
(S.CASTAGNA-C.CODENOTTI-E.SOMENZI)
SCPではFASTWAYと双璧を成すACEことCHRISTIAN CODENOTTI。
この人も最近では多少新人勢に押され気味ですが、それでもZANINIに比べればコンスタントに曲をリリースしており、SEB210番台では二回目の登場。
その前回SET ME FREE同様、レーヴェル配信先行となった本作。先日のMINISTRY OF POWER/ FASTWAYに引き続きヴォーカルの持ち味がしっかりと活かされており、これまた独創的なACEワールド(なにそれ)を築き上げています。

イントロは、これはどうもSEBvol.217収録のUP&DANCE, UP&GOと作り的にはほとんど同じで、開口一番、タイトルコールを口にしたかと思えば、軽めのエフェクトを掛けたシンセが走り出すといった内容。
特に驚くようなギミックも無く、この型に嵌った構成に新鮮さはまるで感じられませんが、ただやんわりと抑えた雰囲気に一瞬だけ登場するハミングコーラスとあってか、他よりは幾分聞き応えはあります。

そんなイントロに続いて今度はリフが始まるのですが、これもMINISTRY~などと同じくイントロの延長線上、ほんのり哀愁要素を漂わせた作り。ただ一方、それらと比べると、もはやお家芸とも言えるSCP的つまらなさが目立ち、繰り返し聞く度にどんどん面白さが増していくなんてこともなく。

KING OF FIRE/ CHEMICAL BOY辺りに抵抗が無いのなら特に問題はないのかも知れませんが、逆にそれを聞いてもあまりピンと来なかったとなると本作のリフにもあまり魅力を感じないかも。
個人的にこの部分の奥行きの無さ、飽きが来るまでが早いところがネック。

そんなこんなでリフを聞いても「ふーん…」ぐらいにしか思わなかったのですが、しかしこれもヴォーカルパートに入ると俄然面白みアップ。

トラックは前作同様、早過ぎず遅過ぎず、絶妙なペースでリズムを刻み、またヴォーカルはそれにふわりと乗っかるようにして歌い進めていくというスタイル。
リフのつまらなさを引きずりながらも持ち前の伸びやかな歌声がなびくAメロに始まり、続くBメロも前半はコーラスを交えつつ力強く、しかし後半にかけては恒例のバック弱めタメパートを設け小休止…かと思いきや歯切れの良いフレーズを幾つも並べ、弾みを付けてサビへ突入。

直前から大きく路線変更するなんてこともなく、気持ち語気を強めて歌うヴォーカルを軸に、一つ一つ実直に歩みを進めていくサビパート。SET ME FREEに比べればアグレッシヴさで多少劣りますが、バックにはセルフコーラス、要所で鳴り響くうねりシンセとあって物足りなさを覚えるなんてこともなく。控えめさと程々の力強さが入り交じり、妙にほっとけない、不思議と何度も聞きたくなるような中毒性をも兼ね備えた作品に仕上がっています。

あとはこれでリフがもう少し面白ければ。
もっと柔らかいシンセを使う、後半変型リフの一部分(3:52~)のようにハミングをもっと色々なところに登場させるなどすればその印象もだいぶ変わったとは思うんですけどねー。
ちょっと勿体なかったかも。



2.BYE BYE GIRL/ VIRGINELLE A
(S.OLIVA-E.GOBBI FRATTINI-A.GATTI)
SEBvol.212収録のBABY COME BACK、SEBvol.214収録のRHYTHMYSTICALTYCIOUSに続き、この210番台では3回目の登場となる彼女。今回は再びVIRGINELLE名義を使用しているのですが、そのせいか前回の聞かせるスタイルから一転、高めのBPMで激しく攻め立てる路線で展開。

冒頭シンセフレーズが登場したかと思えばすぐさまGOBBI嬢が登場し、“Baci me, baci me, baci no, baci no”と低く力強いトーン以て歌い進めていくといった流れ。
その後勢いを弱めては、何だかよく分からないオッサンが登場し何事かべらべらまくし立てるのですが、その闖入者に多少驚きつつもこれはこれで良いアクセントになっており、作品に対する注目度も次第に上昇。

続いて始まるリフは、前回収録のROCKETMAN/ MEGA NRG MAN辺りと同系統のシンセを使用しており、適度な粗さと硬さを交えつつ32拍を一気に直進。BPMで見ればジャスト150と決して早い訳ではないのですが、I’LL FLY/ CANDY MOREのように音が重いなんてこともないため実際は数値以上に早く感じます。
微哀愁でもポップでもない、アグレッシヴ寄りなメロディとの相性も良好で、相変わらずうろちょろしているオッサンをものともせずに力強く突き進んでいきます。

力強さと言えばこちらヴォーカルパートにもそれは当てはまり、曲中いたるところでパワフルなGOBBIvo.が炸裂。今回は一字一句、いつも以上にしっかり歌い上げており、Aメロも出だし低い位置から始まるものの地味さや物足りなさなど全く感じさせない作り。
後半にかけてはギアを入れ替えて更に上昇し、勢いそのままに続くBメロ前半と合わせ今度はグルーヴ感をプラス。
ヴォーカルで魅せるという点では前作RHYTHMYSTICALTYCIOUSに軍配があがりますが、こちらも曲の牽引役としてメインを張っており、その存在感、作品の中に占める割合もかなりのもの。

今作では各コーラス、サビに至るまでのアプローチが微妙に違うのですが、1コーラス目においては“Don’t stay-don’t go”で一度流れを断ち切り、聞き手が一瞬「えっ?」と油断したところにアラビアンなフレーズ+カウントボイスで畳み掛け。この一連の強弱つけた、先の読めない曲展開がとにかく面白く、それまで以上に作品に引き込まれます。

試聴の段階では音を外してしまっているように感じられたサビも、このA・Bメロの後に聞けば特に違和感なく耳に馴染み、更に語気を強めたヴォーカルを軸に力強く進行。また日本人にも分かりやすいBye-bye連呼のタイトルコールのおかげでキャッチーさは十分、作品がお堅くなり過ぎないようバランスの良いサビに仕上がっているかと。

先ほども少し触れましたが、各コーラス微妙に異なるアプローチが施されており、2コーラス目のAメロでの抜き、下パートが垣間見える3コーラス目Bメロなど聞き所盛りだくさん。中でも3:20~からの、

1回目:オッサン
2回目:オッサン
3回目:オッサン…と思いきやGOBBI嬢

という一連の掛け合いが特にお気に入り(笑)
尺はそれ程ながら中身の濃いEXTENDEDに仕上がっています。オススメ。



3.DANCE DANCE LET IT GO/ OCEANIA B
(PASQUINI-MALFERRARI)
ページ右下のロゴはSUN FIREなのに、ライナー冒頭には「今回GOGO’S MUSICからデビューするのは、」…たぶんW辺さんの勘違いだと思いますが、もし本当にGGMからのリリースだったらどうしよう(まさか)
クレジットを見てもSUN FIREの作品で間違い無いと思います。

すぐ上の曲含めて最近レビューした作品はもれなく景気の良いイントロからのスタートでしたが、こちらはご多分にもれず低く抑えた雰囲気からのスタート。
それでも左右に揺れるうねりシンセに奥の方で淡々とリズムを刻むベース、ハイハットに各種SEと順を追って追加されていき、ヴォーカルはなくとも、最終的にはそれなりの賑やかさを持つまでに。この辺り最初から最後まであまり代わり映えしなかった同レーヴェルの作品とは一味違います。

細かく刻んだフレーズを介してから始まるリフ。ライナーにもあるように昔々のYELLOW MAGIC/ GO GO GIRLSを彷彿とさせるようなメロディで、前回のSUN FIRE/ DAVE&FUTURA同様、どうにか昔を思い出して何とかしようとしているDAVEの努力が窺えます(笑)
2曲目以上に使われているシンセの粗さが目立ち、その点昔の曲のようには行きませんが、最近ではほとんど感じられなかった躍動感がプラスされ、その復調ぶりを十分実感できるはず。

でヴォーカルパートなんですが、このエフェクト掛けでちょっと好みが分かれるかも。おそらくvo.を務めているのはFUTURA辺りだと思うのですが、この加工で更に高音域が際立つ一方、奥行きは失われ軽さや頼りなさが目立ってしまうのがネック。
APRILほど人間離れしたエフェクトでは無いので、そういった意味ではそこまで聞き手を選ぶなんてことも無いのですが、でもやっぱり曲をグイグイ引っ張っていくGOBBI嬢を聞いた後だとどうしても物足りなく感じてしまいます。

ついそのヴォーカルにばかり目が行ってしまいますが、作り自体はこちらも過去作品に倣った王道路線。弾むようなバックトラックでリフからの流れは途切れること無く、またこちらも昔々の作品を意識してのものなのか懐かしいHey×2サンプリングなども登場。

サビに入ればこれまた日本人に分かりやすい“DANCE”の連呼でキャッチーさは十二分、いつもはvo.の邪魔ばかりする甲高いシンセも主張ほどほど、主役を立てる立ち回り。
またインストを聞くとよく分かりますが、バックにはそういったシンセ以外に歓声にも似たフレーズがインストールされており、こちらも線の細さが気になるロリ声vo.をサポート。
ただ可愛いだけの曲ではなく、それなりの迫力も兼ね備えているところが良いですね。

リフをはじめ気になるところは幾つかありますが、それでも全体的に復調気配の窺える本作。これまでレーヴェル全体に漂っていた重苦しさは晴れ、久しぶりに勢いの感じられる作品となっています。



4.DON'T FORGET TO LOVE ME/ EMMANUELLE A
(MORRIS CAPALDI-MATTEO RIZZI-CLARA MORONI)
DMIのFacebookにて予告されていたEMMANUELLE。その名前から昔々にTIMEに在籍していたGUBINELLIさんかも?と淡い期待を抱いていたのですが、しかし実際はそれとは別人。ただし昔から活躍しているという点では共通しており、特に旧来のDELTAファンなら聞けば思わずニヤリとしちゃうはず(笑

実は今回、作品のベースとなっているのは同じくDELTA発のSUNDAY MORNING/ VICKY VALE。ただこれもパクりだとか焼き直しといったものではなく、あくまでも曲の根幹で通じるものがあるといった程度で、上記作品をかすめつつもきちんとオリジナリティを打ち出しているところがお気に入り。

オープニングは弾むようなトラックに一瞬、“Are you ready”サンプリング(高い声のヤツ)を思わせるようなフレーズという組み合わせ。その後はドの音でフライングしつつ、通常ヴォーカル+エフェクト掛けヴォーカルというコンビネーションでサビを半分ほど歌い、最後の“lonely”から流れるようにしてリフへと移行。

今回のリフは妙にペタついたシンセで構成されているため、SUNDAY~のような疾走感があまり感じられないのが玉にキズですが、それでもこちらは掴みどころのない、変化をつけたメロディラインできっちり勝負。基本は微哀愁、しかし進めば進むほどにヒロイックさ、そして雰囲気も明るくなっていくといったパターンで派手さはなくとも魅力は十分。
DELTAもここ最近はメロディがぼんやりしてしまっている曲が続きましたが、この曲に関してはだいぶ改善されていると言えます。

切り返して始まるヴォーカルパート。上でもちらっと触れましたが、今回はかつてWITHOUT YOUR LOVE/ STARLETやNO OTHER LOVE/ MADISONなどを務めたDANIELA RANDOさんに良く似た方がヴォーカルを担当(念のため(笑))
周りを見渡してもなかなか見当たらない、ハスキーな歌声の持ち主で、今作では地に足つけて次第次第と迫ってくるようなスタンス。

聞けばびっくり、Aメロも思っていた以上に低い位置から歌声が飛び出してきますが、そこから更に低く沈んで行くなんてことはなく、ギリギリのラインを保ちつつBメロ中盤まで進行。作品もその辺りに差し掛かるとようやく重い腰を上げ、最初ゆっくり、しかしサビに近づけば近づくほどに速度早めて一気に上昇。

直後にはキーを上げてより力強さの増したヴォーカルにバックを走るシンセフレーズ、そして恒例のプシューSEと加わって、とにかく盛大なサビを演出。前半我慢して低く抑えてきた苦労がついに報われるといった格好で、Aメロの時点では想像もつかない程の明るさ、華やかさ。
おそらくはセルフコーラス、メインvo.が一人で歌う部分があったり、そうかと思えばそのコーラスと一緒に歌うパートがあったりと微妙に変化をつけて迫ってくるところもお気に入り。

唯一惜しむらくはワンパターンなEXTENDED構成。最近収録された作品や、他にもEMvol.21の4曲などもそうでしたが、3コーラス+Aメロインスト・Bメロ半インスト・通常サビというお決まりのパターン。
今回もせっかくDANIELAさんっぽい人がvo.を務めているんだから、NO OTHER LOVE(ORIGINAL MIX)のイントロのようなアドリブパートとかも入れて欲しかったなぁ(笑
その辺は次回作以降に期待。



5.DON'T CRY TONIGHT/ CIAO CIAO C
(ACCATINO-RIMONTI-FESTARI)
カタログNO.HRG860とかなり録って出しに近い形で収録された本作。エナアタでこの手のタイトルとなるとYOU WON'T CRY TONIGHT/ MARA NELL(EBFvol.18)が思い出されますが、そういったスタイルの作品を期待しているとちょっと肩透かしを喰うかも。
前作TOGETHERでBPMを少し引き上げたCIAO CIAOですが、今作は再びTHE MAGIC OF SUNSHINE同様、低BPMに戻しての展開。

冒頭はちょっとかすれたシンセに適当にサンプリングされた手拍子という組み合わせで、かなりゆったりとした作り。ただこれも最初から最後までそんな調子で進むかと言うとそんな事はなく、14秒付近からはやけに強めのベースが登場し、一転、凄みを効かせたイントロに早変わり。
テンポがテンポなのでそう何回も聞いてられないですけど、でも低BPMにしては珍しいパワフルな内容でインパクトもなかなか。

イントロで弾みをつけて、続くリフもさぞかし勢いがある…と思いきや、聞いた瞬間「あららー」と拍子抜けしてしまうような作り(^^;)感じとしてはEUROMACHvol.1収録のDAY BY DAY/ DEBBIE KEYをうんと遅くした、と言えば分かりやすいでしょうか。

BPMの分だけ自分の苦手な平和要素が目立ってしまい、単音系ながらいつもとはちょっと違うシンセを使ったり、他にも合間合間にピアノを挟み込むなど工夫はなされていますが、それでもそれをカバーしてくれるまでには至らず。
MACHのような早さによるごまかし(と言ったらさすがに言葉が過ぎるかも知れませんが)も無いため、結局最後までほんわかしたまま、メロディ面で惹きつけられることもなく物足りなさが残ってしまいます。

本編に関しては、しっかりハキハキ歌い上げるヴォーカルに好印象。実はレビューもTr.6→4→5という順に書いていたのですが、上下のvo.がそれぞれ特徴的な歌声の持ち主だっただけに、その後にこの屈託のないヴォーカルを聞くと物凄い安心感(笑)

イントロ同様、主張の激しいベースも入ることでどうにも腑抜けてしまったリフとは一味違う内容となっており、また曲調そのものは直前とそう変わりませんが、ここにしっかりとしたvo.が入ることで朗らか平和要素をある程度緩和。
その後はサビに至るまで終始マイペースに進み、これまたインパクトに欠けますが、大きく崩れることもなく無難にまとまった内容に。

あとは、とにもかくにもリフ(特にメロディ)ですねー。上でも少し触れましたが、これも高速路線ならメロがダメでも早さによる誤魔化しが効くのですが、低速路線だとメロがダメな時点で一発アウト。他にフォローしてくれるような要素も無いので、後から印象が変わってくるなんてこともなく、結局本作のように最初から最後まで退屈さが付きまとい物足りなさが残ってしまいます。

おそらく今後もこの手の路線は続くんでしょうけど、どうせやるならもう少しこの辺りに気を遣って欲しいところです。



6.RAIN/ MISTIKA B
(D.DI MARCANTONIO-SJOERD VERMAAK)
ユーロビートで“RAIN”と言えばIT’S A RAINY DAYやRAIN MAN、他にもラッシュアワーBLACK RAIN、SUN IN THE RAIN等々思い浮かび、数自体はそこまで多くはありませんが、クオリティの高い曲が多いような印象。
そのフレーズ+DIMA制作で言えばVIB期のRAINY DAY/ REGINAがあり、それも見事な出来でしたが、対して本作はどうだったかというと。

イントロは柔らかめのシンセが頼りなさげになびき、落ち着いた雰囲気の中、随分と聞きやすい作り…と思ったのはせいぜい10秒ぐらいで、威勢の良いタイトルコールを皮切りに作品はだんだんとアグレッシヴ方向へとシフト。
更に進んでギターが登場する辺りからそれは決定的となり、早くも登場ギターソロパートで楽曲の勢い、更にはこちらのテンションも一気にアップ。

いつかの3B作品のように、徐々に間隔を詰めていくフレーズを介してからリフが始まるのですが、今回はシンセではなくギターが大部分を占めているのが特徴。
個人的にREMIXで叩きにくいという点含め、この手のギターリフはあまり得意ではなかったりするのですが、重厚さよりも伸びやかさ重視、またメロディラインもはっきりしており、他の普通のシンセリフなどと同じような感覚で聞くことが可能に。

BPMも最近の作品と比べると割合高めに設定されており、哀愁+疾走感で一気に展開。同レーヴェルのBURNING TONIGHT/ KRYSTALやFEVER OF LOVE/ STEPHY MARTINI辺りが好きだった人ならきっとこちらも気に入るはず。

今回がデビュー作となるMISTIKAですが、いざ聞いてみるとまるで何年もユーロビートを歌っていたんじゃないかと思ってしまうほどの貫禄。感じとしてはEBF~MACH初期辺りのエナアタ女性vo.やTOUCH ME/ SHEILA&CINDY COOPERの人などにも通じるような歌声の持ち主で、早いテンポで進むトラックに遅れることなくしっかりと自らを主張。

曲もマイナーなAメロに始まり、Bメロも途中までやや方向性が見えてこず、その点このヴォーカルの魅力が半減してしまっているのが残念ですが、これもサビに入ると一気に挽回。
伸びやかさと力強さを合わせ持つタイトルコールを皮切りに、その後も一切手を抜くことなくまくし立て、再び加味された哀愁要素と相俟って非常にドラマチック。とにかく迫力満点なサビに仕上がっており、BPMはREGINAの作品よりも低いものの勢いはこちらに軍配。
高音域を駆け抜けるヴォーカルの足下にはギターが幾重にも広がり、その歌声だけが浮いてしまわないよう上手く工夫されているところが○。

いきなり新人らしからぬ、貫禄たっぷりの歌い回しを披露したMISTIKA。
DIMA MUSICもいつの間にやら人材豊富、STEPHY、KRYSTAL、LISA、ALEKY、TOY、DESTINEE、CLAIRE M.、THE FRISBEES(ユニット)、HEATHERとライバルは多いですが、そういった先輩たちに負けないよう、今後も頑張っていって欲しいところですね。



7.IN MY SUPERCAR/ NANDO B
(A.LEONARDI)
以前収録されたTOY FOR LOVE(SEBvol.203)では同じく本名モチーフながら“BON”なんて名義を使用し、もう納戸NANDO名義は使えないのかしらなんて思っていたのですが、しかし今回あっさりそちらの名義で再登場(笑)
そう言えばNIKO名義もそのまま使われてますし、レーヴェル変更による制約といったものは特に無いのかも?

パッと見エナアタの作品のようにも見える本作ですが、そのタイトル通り車のエンジン音からのスタート。その後はエフェクトを掛けた、ややくぐもった感じのサビパートを展開し、途中からはそのエフェクトも外し、景気の良さも取り入れながら上へ向かって一気に上昇。

同レーヴェルのSUPERBAD/ NIKOを思わせるような野太い掛け声を挟んでから始まるリフ。感じとしてはライナーにもあるようにPILOT IS THE HERO/ NIKO、他にもNIGHT OF FIREやMUSIC GO WILD!など過去のヒット曲のイイトコどりのような作り。
ただそれらの作品と比べると構成するシンセが丸いと言うか、刺々しさがないため、音の軽さが気になったPILOT~にも勢いで劣ってしまうのが難点。タイトルを見て、PASSPORT TO DANCE/ EURODUDESのような押して押して押しまくるなんて曲を期待しているとちょっと拍子抜けしちゃうかも。

それでもメロディも直前と変わらず常に上向き、そのシンセにゆったり構えたリズムも合わさり聞きやすさではこちらが優秀。ちょっとアグレッシヴ寄りなポップ路線ぐらいに捉えておくと良いかも知れません。

続いて始まるヴォーカルパートもそのリフの延長線上といったところで、アグレッシヴさそこそこ、ちょっと控えめさの目立つ内容。ただテンポの良さがそれらをカバーしており、弾力のあるバックトラックに支えられ、実に気持ちよさそうに歌い上げるNANDO BONINIが印象的。
作品も特にBメロ冒頭“Honey, honey”からの流れるような切り返しも見事で、またその後のサビでは“Never~”×4や“I go…”×3など韻を踏みつつタイミング良く畳み掛け、聞きどころもバッチリ抑えた内容。

途中で御路線を大きく変えることもなく、リフからサビにかけての一体感もなかなか。
確かにタイトルから連想するような派手さはありませんが、程々のリズムに程々の盛り上がり。
物足りなさを覚えるなんてこともなく、不思議と何度も聞いてしまうような中毒性も兼ね備えた作品に仕上がっているかと。



8.ON YOUR WINGS/ RICH HARD B
(PASQUINI-MALFERRARI)
タイトルを見ればいつかのMANUELのナンバーが脳裏をかすめますが、こちらは“MY”ではなく“YOUR”。歌うはここ最近特に登板回数の増えてきたRICH HARDで、この人もここまでパッとしない曲ばかり続きましたが、ここに来てようやく調子上向き。
3曲目同様、SUN FIREの復調ぶりが窺える仕上がりに。

序盤は静かにというのがこのレーヴェルの信条なんでしょうか、これまた低く抑えた雰囲気のイントロを展開。重く響いてくるフレーズからしばしの沈黙、幾らか経ってからすっと入り込んでくるようなギターにシンセ。更に進めばベースが大きくリズムを刻み始め、音域は冒頭とさほど変わらないながら勢いをはどんどん増していき、聞き手に期待を抱かせるような作り。

果たして始まるリフはそんな期待に見事応えてくれるような出来映えで、私なんか思わず「DAVEやれば出来るじゃん!」なんて叫んでしまったほど(笑)これまでは全くと言って感じられなかった滑らかさがようやく戻り、音の粗さも見事に解消。
メロディラインもジェットコースターよろしく、高いところから滑り落ちるようにして動き回り、とにかく全編ハイテンション。
前回もそこかしこで復調の気配の窺えるリフでしたが、でもまさかここまで良くなっているとは思いもしませんでした。

そんなリフで気を良くして、続くヴォーカルパートも「さぁ!」と勢い込んで聞いてみたのですが、ただこちらはうーん…なんて閉口してしまうような内容。
曲調はアグレッシヴ、バックを見てもギターとシンセが至るところに敷き詰められて迫力満点なのですが、ただ肝心のヴォーカルが今ひとつ。
これまた3曲目同様、妙なエフェクトが足を引っ張り気味。Aメロ歌い出しやサビ直前部分などでヘナヘナと力が抜けてしまい、その度に曲の勢い、流れが分断されてしまうのが残念。

その後のサビもヴォーカルがややバックに呑まれてしまっているのが気になるものの、アグレッシヴ作品のそれとしては十分過ぎる程の盛り上がり。
路線的にはこれまでに彼が歌ってきたTAKE MY LIFEやTELL ME WHYと同系統、うっすら哀愁要素散りばめての展開ですが、やはり勢いという点ではこちらが一歩リード。
直後には再びリフが登場し、流れが途切れがちなA・Bメロとは対照的にこちらは見事な一体感。前半の減速をバッチリ取り戻してくれています。

3曲目と合わせかなり良くなってきたSUN FIRE RECORD。
思い返せば前身のA-BEAT含めSEB190番代から好不調を繰り返してきましたが、今度こそ、本当に今度こそ復活した…と思いたい(半分は願望(笑))
でも確かに良くなってきたと思います。次回作も楽しみです。



9.NO MONEY NO HONEY/ CY-RO A
(ACCATINO-RIMONTI-FESTARI)
先日の記事でも触れましたが、HRG800番台に入ってやたらと出番の増えてきたシロもといサイロ。SEB収録率もなかなかのもので、210番台ではユニット含め3度目の登場。
(この期間は合間にNON-STOPが入り新譜は実質6枚、つまり2回に1回はこのCY-ROが収録されている計算になります)

そんな出番の多い彼ですが、今回はユーロではヒットワードとしてお馴染み“MONEY”を冠したタイトルをリリース。これもだいぶ使い古されたというか、この手のタイトルはたくさんあると思っていたのですが、これもエナアタ括りでみるとそんなに数があるわけでもなく、実際数えてみたところたったの7曲。

更に男性曲に絞ってみてみると最も古い曲でGIVE ME BACK YOUR MONEY/ JEFF DRILLER(HRG635)、その後MONEY TALK/ REMY PANTHER(HRG785)を挟んで本作とわずか3曲。
割と昔からMoney!Money!と叫んでいたようなイメージがあったので、この結果は少々意外でした。

いきなり話が大きく逸れましたが、肝心の曲の方はというと、重苦しさと怪しさとを併せ持ったようなイントロで幕開け。4拍のリズムを微妙につき崩しながらフレーズが踊り、途中にはヴォーカルではなくコーラスが何事か喋り、この謎めいた雰囲気が妙に新鮮、こちらの好奇心を刺激し曲に対する注目もぐんと上昇。

一度流れを絶ち切ってから始まるリフ。内容的には直前までとはまるで異なる、明るさを取り入れたアグレッシヴ路線となっており、最近のMECHA FIREBALLやBINGO BONGO辺りと同じ刻み系シンセで構成されているのが特徴。
これも少し前のキンキンシンセと比べると派手さでは劣り、個人的にも「もう一声欲しい」という気持ちも無きにしも非ずなのですが、それでも歯切れはよく、次から次へとテンポよく聞き進められる点ではお気に入り。
かつてのTAKE ME INTO FIRE/ BABY GOLD辺りが好きだった方にオススメ。

ヴォーカルパートですが、確かにまだシリアス調は残っているものの前作JUMP ON THE SOUND以上にはっちゃけており、特にBメロからのちょっと狂ったような、バックトラックを押しのけ迫ってくる歌い回しなんかは昔の作品に戻ったようで特にツボ(笑)

そんなBメロで勢いをつけてから始まるサビは、いかにもユーロビートっぽいタイトルコールを軸に一気に畳み掛け。笑いとアグレッシヴさが入り交じり、また本当に微妙なエフェクトやバックでひたすらうねるシンセフレーズなど小技も効いており、こちらに付け入る隙を全く与えず、とにかく賑やかな仕上がり。
「カネがなければ、愛もない!」とちょっとIKZOっぽい対訳含めてお気に入り。

一時期の勢いが戻ってきたエナアタ。
らしくないクールな作品もそれはそれで聞き所はありましたが、でもやっぱり旧来ファンとしては今作のようなスタイルのほうがしっくり来ますね。



10.THE END OF WORLD/ DREAM FIGHTERS AAA
(D.DI MARCANTONIO)
人材豊富な女性陣と比べてちょっと手薄な男性陣。MARINやCARAMOR、MAGNANIもそれほど登場回数が多いわけでもなく、そうなってくると当然残る彼の出番が増えるわけで、今回はDREAM FIGHTERS名義を使用しての登場。

このレーヴェルも例えばDEE DEE辺りは一応名義コンセプトのようなものがあって、それに沿って使用している感じが窺えるのですが、それ以外の例えばこのDREAM FIGHTERSやDAVID DIMA辺りの使い分けはどうなっているんでしょうね。
一応こちらもきちんとコンセプトがあるのか、それとも案外適当に付けているのか、その辺もちょっと気になります。

作品の方はSUNRISEとは対極、思わずギョッとしてしまうようなタイトル。
当然この手の曲名で物凄い明るい、ミーハーキャッチー路線なんてことはなく、あくまでもその見た目通り、腹の底まで響いてくるような重々しいサウンドを展開。

オープニングはオルガンの伴奏に始まり、何となくFF6のケフカ戦やらキリスト教的終末思想なんて言葉もチラつく作り。もちろんそのままオルガンが延々続くこともなく、一通り弾き終えた後にはドラムロールが迫り、作品は一気にアグレッシヴ方向へとシフト。
曲調を切り替えた直後はベースとコーラスのみの構成ですが、すぐさま主役はギターへと移り、連綿と流れる伴奏にヴォーカル他いくつかの要素が加わっていき、雰囲気は暗めながら非常に力強い、一体感のあるイントロに。

刺々しいヴォーカルの叫びを挟んでから始まるリフ。こちらも上の方に収録されたRAIN/ MISTIKAと同じくギターメインのリフで、既に述べたようにこの手のモノはあまり得意ではない…はずなのですが、特に拒否反応が出ることもなくすんなり耳に馴染み、あまつさえ「このリフ良いじゃん」なんて思う始末(笑)

作りとしてはSEBvol.199収録のA FLASH IN THE NIGHT/ DAVID DIMAに近いと思うのですが、ただそれと比べるとギターとシンセの割合が同じくらいとなっており、
それらが複合的に迫り、非常に奥行きの感じられるリフに。
BPMも去年リリースの作品よりも若干引き上げられており、またメロディも始めは暗いながらも後半にかけては派手さも取り入れ変化と、こちらを飽きさせないような仕掛けが施されているのが特徴。

ヴォーカルパートに入ってもその勢いはとどまることを知らず、Aメロ、Bメロと段階的にギアを上げていき、最後は更に踏み込んで力強いサビを展開。
掴みの“Come on go!”からサビはぐんと広がり、また変わらず主張し続けるギターに良いタイミングで入ってくるシンセフレーズと一緒になって曲を盛り上げ、とにかく中身ギッシリ。迫力のあるサウンドに終始圧倒されっぱなし。

そもそも通常のリフ自体がギターソロみたいな感じですが、作品後半にはBメロ潰してそれとは別のソロパートも搭載。
どこまでも手抜かりなく攻め立ててくる内容で、どうせいつもの低速orミドルテンポ路線でしょ、なんて軽く見ていたら見事にカウンターパンチを食らう羽目に(笑)
路線的にはALL ABOUT YOUやSOMEBODY TO LOVEの延長線上ですが、BPMも上がり、アグレッシヴ要素も大幅増加。そちらの作品はいまいちピンと来なかった人でも本作ならきっと満足できるはず。オススメ。



11.MINISTRY OF POWER/ FASTWAY B
(S.CASTAGNA-C.CODENOTTI-E.SOMENZI)
前作INVISIBLE TOUCH(SEBvol.208)からちょうど10作ぶりの登場となるFASTWAY。SCPもここ最近は新人勢の台頭が目立ち、かつて彼が担当していたアグレッシヴ路線などもHOTBLADEにお株を奪われるような格好に。
昔から聞いてる身としては、ここは一つベテランとしての意地を見せて…なんて思いながら聞いてみたのですが、意外や意外、予想とは違うスタイルでの展開にちょっとびっくり。

イントロはBECAUSE OF YOU/ JAGER辺りにも似たフレーズからのスタート。
その後は薄く延ばしたシンセを走らせつつ、コーラスが適当に叫んだり叫ばなかったりするといった内容で進みますが、そこには賑やかさはなく、何か上から抑え込まれたような重苦しさを漂わせての展開。
15秒を過ぎればヴォーカルも登場しますが、そこでガラっと調子が変わることもなく、あくまでもリフとの繋ぎとしての役割に終始。

果たして始まるリフもやはりその延長線上。タイプとしては前回収録されたUP&DANCE, UP&GO/ LOU MASTERに近く、一度聞いた時点では「何だこれ?」と思うも、二度三度と聞いていく内に「あれ、もしかして実はいいのかも…?」と印象が変わってくるような作り。
またメロディラインは彼の作品にしては珍しく哀愁調で、かつてのIT’S MY LIFE/ DUSTY(SEBvol.153)などと同じく、このリフのそこかしこに散りばめられた哀愁フレーズが良いアクセントに。

ただ一方で、リフ全体に掛けられたエフェクトも特徴づけに一役買っているかと言うとそこは微妙なところで、貢献してると言えるような気もするし、逆に邪魔してしまっていると言えるような気も。
この辺りの判断は各人で異なりそうですが、個人的には通常はエフェクト無し、後半に変型リフの一つとしてエフェクトを掛けるぐらいで良かったんじゃないかな、と。

ヴォーカルパートに入ると直前の哀愁要素は鳴りを潜め、持ち味を活かしたアグレッシブなスタイルへとギアチェンジ。
Aメロはチープなシンセドラムや手拍子を織り交ぜ軽妙さを打ち出し、続くBメロ前半ではvo.が次々に畳み掛け、そうかと思えば後半でバックを弱めて緩急付けた曲運び。

そんな前置きあってからのサビもテンポの良さでは直前と変わらずですが、ただ冒頭ちょっと中途半端な位置からスタートするせいか、それまでの流れが途切れてしまうのが残念。お世辞にも分かりやすいとは言えないタイトルコールも、そう感じてしまう理由の一つなのかも。

掴みでちょっとつまずきはしたものの、それでもすぐさま持ち直し、リフで見せた哀愁をチラつかせつつ、しかしメインは荒々しさという組み合わせで盛り返し。
ZANINIもただ単にまくし立てるのではなく、中盤では伸ばし気味に、後半にかけては粗雑に突き放すような歌い方をしたりと、曲が単調になってしまわないように上手く工夫。キレのあるバックトラックも手伝って、哀愁がかった曲調の割にスラスラ聞き進めることが出来る作品に。

評価の分かれそうなリフのエフェクト、あまり惹き付けられないサビ冒頭など気になるところは幾つかありますが、それ以外に関しては概ね及第点以上。
アグレッシブから一捻り加えたスタイルが良かったです。



12.LOVE IS DANGER/ LINDA ROSS
(DALL'ORA-CASTAGNA-GELMETTI)
<BRITISH HEALING REMIX>と銘打たれた本作。
ライナーにもあるようにオリジナルは多少哀愁を含みつつもアップテンポ、明るさ重視のサウンドでしたが、これも変人天才DALL’ORAの手によりHEALINGver.に大変身。
今回はこの手のアレンジではお馴染みのアコースティックギターとピアノ以外にサックス(たぶん)が用いられているのがポイントで、威勢のいいヴォーカルを上手く抑えこみ、そこだけ浮いてしまわないよう緩衝材として貢献。
またそうした繋ぎとしての役割だけではなく、1:30~には原曲のメロディとは全く異なるソロパートなども設けられており、また作品後半にはそれとは更に異なるパートも存在し見せ場もバッチリ。

毎度毎度のHEALINGver.にそろそろネタ切れ、ワンパターンになるのでは、なんて思っていたのですが、そんな心配をよそに見事な味付け。
LOVE IS DANGER 2005も大胆なアレンジが施されていましたが、こちらのバージョンも負けず劣らず。丁寧に作り込まれており聞き応えがあります。





13.HELLO KITTY/ ALIX B
(S.CASTAGNA-C.CODENOTTI-E.SOMENZI)
SEBvol.215収録MAXIMISIN’でデビューしたALIXですが、割とスパン短めで再登場。
その前作ではローテンポの中とても新人とは思えない歌唱力を披露し、聞く人をして驚かせましたが、今回はそれとは全く異なる大路線変更。それこそ「これホントに同じ人なの?」なんて思ってしまう程の変わりっぷりで、以前とはまた違った意味で驚いてしまうような作品に仕上がっています(笑)

オープニングはやはりSCP作品ということでもれなく面白くなく、例によって例のごとくリフから先行するような形でシンセを流し、それに合わせてヴォーカルが適当に歌っていくといった構成。
ただこれまでにレビューしたACEやFASTWAYのそれと比べれば曲調も明るく、また躍動感もあるため、作品序盤で早くも飽きが来るなんてこともなく。それなりに聞き手を引き付ける要素を備えたイントロであると言えます。

続いて始まるリフは思った通り直前とそう変わらない雰囲気ではあるのですが、ただシンセ等は一風変わっており、今作ではちょっぴりテクノテイストな味付けがなされているのが特徴。聞けば昔々のBURNING IT UP/ 2ND FUNK-TIONやJAMES BROWN IS DEADなんて曲も一瞬脳裏に浮かび、このレーヴェルでは珍しい景気の良い音色で全編賑やかに行進。
メロディ自体は似たようなフレーズの繰り返しで、その点あまり魅力は感じられませんが、それでも上記要素が上手くカバー。最近はこの手の路線の作品がなかっただけに逆に新鮮、その聞き応えもなかなかのモノ。

ヴォーカルパートの出来も○。前作では低BPMに合わせちょっとアダルトな、気怠さを漂わせたスタイルでしたが、今回はその気怠さを残しつつも、しかし基本的には真逆の上向き路線。
Aメロは妙に耳に残る“ハローキティ”ならぬ“ヘアロゥキィーティー”(わざわざ文字に起こす必要もないか(笑))、そしてバックには三味線のようなフレーズにギターのコンビネーション。続くBメロではやっぱりバック弱めてタメを作り、またヴォーカルもこちらを挑発するような、はたまた疑問を投げかけてくるような歌い方に切り替え、両者合わせてサビへの期待を高めてくれるような展開。

サビはいつかのMICKEY/ TONI BASILを彷彿とさせるような、明るさに満ち溢れた内容。
若干ミーハーさに欠けるのが勿体無いような気もしますが、Aメロ同様のタイトルコールに適当なタイミングで茶々を入れてくるコーラス、そして後半にかけての“ミャンミャン”フレーズと役者は揃っており、リフに負けず劣らずの賑やかさ。

ここ最近ではすっかりお馴染みのBメロ弱めタメのおかげで景気の良さも一層アップ。サビまで一直線ではなく、適度に散らして進めるため、このレーヴェルにありがちな奥行きのなさなどもバッチリ解決。
程よいテンポも相まって、気分良く聞き進めることの出来る作品に仕上がっていると思います。



14.MY MELODY/ ANNIE LOVE A
(S.OLIVA-A.GATTI-M.MENABUE)
3曲あるサンリオ楽曲のうちの1曲で、こちらはGGMからのリリース。歌うは今回初登場となるANNIE LOVEというアーティストで、また作家陣にはM.MENABUEという見慣れない人物も名を連ねており、収録先のジャケット含め色々と目を引く要素を持った作品。

オープニングはちょっとエフェクトを掛けたタイトルコールに始まり、その後はギターを織り交ぜつつの展開。しばらくすればメインvo.も本格的に歌い出し、冒頭とはまた違うタイトルコールを繰り返しながらどんどん加速。
作品も序盤からとにかく爽やかさを打ち出しており、クセのない澄んだ歌声と合わせすんなり耳に馴染んでくるところが◎。

小気味良いドラムフレーズを介してから始まるリフ。タイプ的にはSEBvol.215に収録されたI’LL FLYに近く、厚みのあるシンセを軸にうねりながら迫ってくるような作り。
またI’LL~がやや重さが気になるというか、繰り返し聞いているうちに疲労感のようなものを覚えるのに対し、こちらはそういった重さは特に気にならず、いつまで聞いていても耳に心地良いままのリフに。
(もっともこの音質ではそうと言い切れないところもあって。この辺はCDで聞いたときに変わってくるかも)
メロディラインはとにかく上へ上へ、イントロのイメージそのままに明るい爽やか路線。うねりシンセとの相性も良く、そういった点においても繰り返し聞きたくなるようなリフに仕上がっているかと。

リフが終わればヴォーカルパート。
このANNIE LOVEという名義を担当するvo.も果たして本当に今回が初登場のアーティストなのか、それとも従来vo.の別名儀なのか、その辺りはよく分かりませんが…同レーヴェルのESTERやCANDY MORE辺りと同系統の美声の持ち主で、新人らしからぬ歌い回しを披露。

リフから切り返してのAメロはやや小休止、直前までの流れが途切れてしまうのが難点ですが、それでもやたら強気なバックトラックに助けられ再加速。
その勢いのままBメロに突入し、さぁこのまま一気呵成にサビへ殴り込み…と思いきや、最近取り上げたSCP作品同様のサビ前バック弱めパート(流行っているんでしょうか(笑))

そのバックの強弱に合わせ、曲調もそれまでの明るさ一辺倒から少しシリアス調へと傾倒しますが、
そのままそっち方向へ流れてしまうなんてことはなく、ワンクッション入れてから始まるサビで再び明るい路線へと回帰。
タメを作ったおかげでもちろん景気の良さは増し、また伸びやかさ、艶っぽさの増したヴォーカルが加わることによりサビはとにかく賑やか。リフと同等、もしくはそれ以上の存在感。
1コーラス目限定ですが、後半にはイントロと同じくドラムフレーズが並べられており、直後のリフへの流れ含め、ばっちりメリハリの効いた構成がお気に入り。

上の方でも少し触れましたが、とても新人とは思えない歌唱力を持ったANNIE LOVE。レーヴェル内や他にもDIMA MUSICなどライバルは多いですけど、今後もそういった先人たちに負けないよう頑張って行って欲しいところです。
とりあえず手始めにクロミかバクの歌でも歌って下さい



15.LITTLE TWIN STARS/ ALEKY B
(D.DI MARCANTONIO-M.CARAMORI)
こちらはDIMA MUSICからのリリース。タイトルを見ると昔あった神楽坂のクラブを連想しますが、しかし実際はそれとは全く関係なく、上のジャケット通りサンリオキャラクターをテーマにした作品。
歌い手はSEBvol.206収録LABYRINTH OF LOVE以来久々の登場となったアレッキーもといALEKYとなっており、また制作陣には珍しくMANUELが名を連ねているのも特徴。

オープニングはおそらくはカットされてしまっており、今回のトラックでは尺が短いのが残念ですが、タイトルコール+それをなぞるようにして配置されたギターと登場し、作品序盤から申し分ないほどの賑やかさ。
静かな滑り出しから段々と勢いを強めていく構成も好きですが、本作のように最初からハイテンション、聞けば気分の盛り上がるイントロも、これはこれでお気に入り。

ラストにもう一度タイトルコールを挟んでから始まるリフ。今回は掴み部分でLOVED IN TOKYO/ MAX ZEROを彷彿とさせますが、使われているシンセはそこまで濁っておらず、TIME TO FLY/ CINDY COOPER辺りに近い音色での構成(とは言えこれもこの音質では判断しにくい(^^;))

メロディラインは前半部分で多少のんびり、平和路線で進むものの、後半にかけては爽やか路線に切り替えて再上昇。合間に挟まれたうねりシンセはもちろん良いアクセントに、また中盤~締めにかけての伸びのあるシンセのおかげで作品の立体感は更にアップ。
BPMは142と割合ゆったりしていますが、こうした変化のあるシンセのおかげかあまり遅さは感じず、程良い疾走感を以てしてすんなり耳に馴染んできます。

前作LABYRINTH~は低BPM+不思議ちゃん路線で個人的にはあまりピンと来なかったのですが、対してこちらもテンポではそう差は無いものの、路線はデビュー作ETERNITYと同じ明るさ、爽やかさがメイン。これらの要素も最近のVIB回帰作品とも一味違い、懐かしさではなく新しさを感じながら聞き進めることの出来る作品に。

マイペースなAメロから少しブレーキをかけて変化を付けるBメロ前半、それでも後半にかけては持ち直し、そこでの勢い損なわず一気にサビを展開。
ちょっと冗長気味なコール部分が気になりますが、バックにはイントロの時と同じようにギターが、またそれ以外にも複数のシンセやSE、手拍子と入り、当初感じた不満をすぐに打ち消してくれるような賑やかさ。
そうした要素に支えられヴォーカルの輝きは更に増し、そのETERNITYにも匹敵するほどの盛大なサビに。ヴォーカルも聞きやすさを重視しつつも軸はしっかりしており、ともすると平和路線へ傾倒してしまいがちなサビを上手くコントロール。足取りしっかり、最後までソツなく歌い上げてくれています。

個人的にはリフ前半部分にもっと勢いが欲しかった、もう少し早いテンポで展開して欲しかった等ありますが、そうは言いつつ概ね満足。
上の繰り返しになりますが、かつてのETERNITYが好きだった方なら同じように楽しめるかと。



NRGさん家が忙しいようなので代わりに掲載。

bpm_20110911033855.png



インストはこの辺りを購入。

インスト

GGMのインストは途中で止まることが多いですけど、今回のMY MELODYは止まるどころか終わっちゃいます(笑)これもインストだけでは何のことかサッパリ、EXTENDEDと照らし合わせて聞いてようやく理解できるレベル。
これ以外ではインストだけでも賑やかなNO MONEY NO HONEYと、イントロにしっかりvo.が入ってしまっているIN MY SUPERCARがお気に入り。




そんなこんなで早くも今年ラストのSEBvol.218(新曲的な意味で)
何日か前の記事でも同じようなことを書きましたが、前回SEBvol.217が何度も聞いている内に「実は良いのかも?」と印象が変わってくる内容だったのに対し、こちらは一回聞いただけですぐに「良い!」となる作品揃い。

いずれのレーヴェルも調子は良いようで、特に今回はSUN FIREの復調とますます以前の路線に戻りつつあるエナアタが良かったですね。
それ以外のレーヴェルでも久々登場のDANIELAさんっぽい人にNANDO名義、珍しく爽やか路線でないDIMA MUSICの2曲、自慢の歌声が響き渡るVIRGINELLE…って全部書いていったキリがないんだけど(笑)、とにかくそれぞれ勢い、特徴があって聞き応えも相当。レビューも楽しく書くことが出来ました。


惜しむらくは、各レーヴェルともこんなに調子が良くなってきたのにしばらく新曲が聞けないという点でしょうか。

2011_20110911034049.png


おそらく今後はこんな感じで進むと思うのですが、この分だと次に新曲が聞けるのは約5ヶ月後。SEBvol.199→201の時ほどではないとは言え、これだけの間何も無いというのはやっぱり物足りないですよね。
DIMA MUSIC辺りはこの期間に合わせ何かしら配信を企画してるようで、他にもエナアタやSCPなども幾つか配信するとは思いますが…あとはEUROENERGYシリーズにGELMETTIさんもありますが、どちらも不定期かつ気まぐれなので、あればラッキーぐらいの認識。
@社も一昨年のようにiTunes経由で何か配信してくれれば、その退屈もいくらか紛れるんですけど…SEBvol.152~169のEXTENDEDなどわざわざ選曲の必要もないですし、需要もそれなりにあると思うんですけどねー。


なんだか話が大きく逸れてしまいましたが、今回のこのSEBvol.218、210番台を締めくくるには申し分のない内容。曲を聞いてテンションを上げたいという方にうってつけ、超がつくほどオススメです。


スーパー・ユーロビート VOL.218スーパー・ユーロビート VOL.218
(2011/09/07)
V.A.

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